SPJ・メンバーが東社協・障害者週間記念特設サイトでインタビューを受けました!

法人本部 2021/12/08

今回のインタビューは当法人の当事者スタッフである櫻井さんを通じて、東京都社会福祉協議会・知的発達部会に所属する林さんからお話を頂いたものです。これは「障害者が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的として国が定めた「障害者週間(毎年12月3日から9日)」を記念して行われました。特に今回は「活躍する障害当事者というとどうしてもパラリンピックの選手などに注目がいくが、今回は地域で活躍している当事者の方々にスポットをあてたい!」と言う林さんの熱い思いで実現しました。今回インタビューを受けた櫻井博さん・内藤篤子さんは、働く当事者で作るグループ「SPJ(棕櫚亭ピア事務局)」の事務局メンバーです。その二人が「働く当事者」として様々な質問について話されました。

詳しい内容は以下のアドレスからご覧ください。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   ホーム (google.com)

さらにここからは、そのインタビューを受けた櫻井さん・内藤さんそれぞれの感想をご紹介いたします。

【櫻井博さん】インタビューは1時間以上にわたり、障害者の雇用に関しての話し合いはかなり熱のこもったものでした。福祉の分野で障害者の雇用が何故すすまないか、林さんの率直な意見が聞けて良かったです。また雇用の場合どういう点が大事なのかも意見交換ができました。現場に丸投げにするのではなく、と言っているように、棕櫚亭の場合、本当にきめ細かい配慮がなされているのだと実感しました。また正社員だけを目指すのではなく、自分なりの生き方を模索する生き方も尊いと感じました。障害者権利条約、労働問題、など興味をそそられることも討論され、内容の濃い一時間だったかと思います。ありがとうございます。

【内藤篤子さん】改めて、記事になった内容を読み、聞き手の方が支援されている、知的発達の当事者の親御さんもご高齢になり、当事者を含めご高齢の親御さんとを、どう支えるか模索している事も知りました。また、福祉施設の中でもなかなか、障害者雇用が進まない事も知り、とても良かったです。この事については、聞き手の方からこのお話を聞いて興味があり、とっさに私から逆に質問しました。私も、普段から考えている事を話しました。私の話を聞いた後、櫻井さんが上手くまとめてくれたり、小林理事長が私達の話を上手くまとめ引っ張っていってくれ、良い座談会が出来たと思います。知的発達の当事者も精神当事者と同じ悩みを持っている事を知り、垣根を越えた交流を続ける事が大事だと思いました。いろいろなお話が出来ましたが、「まだ浅堀だな。」と思いました。次回もっと深堀が出来たらと思います。私も障害者権利条約など勉強をし知識を身に着けていかないと、と思いました。

このインタビューは10月23日に行われましたが、10月には「みんなネット・東京大会」にも櫻井さん、内藤さんは分科会・講師として招かれ、私も含め3人で参加してまいりました。どちらも当事者が自らの言葉で思いを語る貴重な場となりました。しかし、こう様な場はまだまだ足りません。社会は一見すると、法定雇用率2.3%となり障害者雇用は活況、障害福祉もここまで進歩してきたかのように見えます。しかし、引きこもりのお子さんを抱えたご家族、なかなか一歩が踏み出せない当事者の方々、障害者雇用に苦慮する職場など問題は山積。そのような時にこそ大切なのは、障害当事者達の言葉です。そこにこそ、問題解決の糸口が見えるのだと私は思います。棕櫚亭としても、当事者の皆さんが自らの体験・実感を語る場をたくさん作っていきたいと思います。皆さんが名前を伏せることなく自由に自らを語る場を作ること、それは私にとっても一番の夢でもあります。           (理事長 小林 由美子)

賛助会通信「はれのちくもり」発行しました(2021年10月号)

法人本部 2021/11/04

棕櫚亭賛助会通信「はれのちくもり」第136号(2021年10月号)を発行しました。

賛助会通信2021年10月

今回の内容は

  • 2020(R2)年度 事業報告・会計報告
  • 棕櫚亭Ⅰ 絵画作品のご紹介
  • 各事業所 新型コロナウイルス対応に関するお知らせ

です。是非ご一読くださいませ。

また、賛助会へのご入会や通信のお受け取りをご希望される方につきましては、こちらのページ(→賛助会へのご入会)をご覧ください。

なお、お手元に届いていない会員の方や、住所変更等希望される方がいらっしゃいましたら、お手数ですが棕櫚亭までご連絡くださいますと幸いです。

地震発生、今後にご注意下さい。

法人本部 2021/10/07

利用者・メンバーの皆さんへ

関東地方で地震が発生しています。各地域の職員からの情報によりますと、概ね、直接的な被害は現時点ででていないと確認しております。

ただし、一部交通機関で乱れがでており、早朝も影響が出ることが見込まれます。

遅延等の旨を各事業所にご連絡いただければ対応いたしますので、慌てずに行動していただきますようよろしくお願いします。

鉄道運行情報(yahoo)

JR運行状況

とりあえず一報まで。

社会福祉法人 多摩棕櫚亭協会

『はたらく当事者インタビュー』堀井さん(株式会社KSK)

法人本部 2021/09/16

今回は就労移行支援事業所ピアスの卒業生でオープナーを利用しながら障害者雇用で働き続けている堀井和宏さん上司の株式会社KSKの金谷さんにお話をお伺いしました。

P1010064

現在のお仕事を教えて頂けますか?

堀井さん:KSKに入社してからもうすぐ二年半になります。今は管理本部の経理担当という部署で働いています。勤務時間が基本的には週5日の8:30~17:30なんですが、(コロナ禍なので)今は時差出勤で、7:30~16:30で働いています。

業務内容は各事業部から届く諸経費の請求書の計上処理や、その支払いの処理とか、あとは売上データなどの社内システムへの取り込み作業などを行っています。その他には、『5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)活動』に関わる業務や、エンゲージメントという社内の交流促進のためのイベントの企画に取り組んでいます。

しごと風景

堀井さんの仕事風景、後ろにあるのが5S活動を管理する「VMボード」

 入社までの経緯を教えてください。

堀井さん:前職を退職して転職活動をしていたんですけど、それがちょっと思うようにいかず、体調を崩しかけたことがあって、生活のリズムを維持するために、ピアスの就労移行支援を利用しながら就職先を探していました。ピアスの利用は2度目だったんですが、利用を決めるのには大分葛藤がありました。体調を崩して辞めたわけではないのに、再度訓練をする場に逆戻りするみたいな感じが強くてその時は複雑でした。今考えたら体調を戻すためには必要というか、使ってよかったなと思っています。

 障害者雇用を選んだ理由を教えていただけますか?

堀井さん:通院や、支援機関との面談など、支援・サポートを受けるための休みがとりやすい。突発的な体調不良とかにも対応してもらえるというのが大きなポイントだと思います。

ただ、障害者雇用の給料とか待遇の面で不安があって、クローズで働きたいと思っていたので悩んだところでした。

職場ではどんなサポート・配慮を受けていますか?

堀井さん:突発的な体調不良にも理解してもらえる点なんですが、それは(障害への)配慮というか、そもそも誰かが休んでも誰かがフォローできるみたいな体制がしっかりしてるのもあって、安心して休めるみたいな。そういうところが配慮と言ったら配慮かなと思っています。

もともと障害者雇用とか関係なくお互いにサポートしあう体制ができている?

堀井さん:そうですね、マニュアルもしっかり整備されていたので、それを見ればだいたいできるみたいな。

ほかには会社に配慮していただいていることはありますか?

堀井さん:ないというと語弊があるんですけど、逆にあまり配慮されても、窮屈さを感じてしまうので、見守ってもらえていて、のびのび仕事ができています。

支援機関をどのように利用していますか?

堀井さん:そうですね、こういった職場への定期訪問もそうですし、支援者との面談が月1回あります。それ以外にもOBの集まりに参加したり、今はどっちもオンラインなんですけど、人と話すことが一つのストレス発散法なので、できる限り活用できたらなと思っています。

今働く上で努力していることや、工夫していることがもしあれば教えてください。

堀井さん:睡眠をすごく大事にしています。今、朝早く起きていることもあるので、そのために早めに寝るってことと、1日8時間は寝ないと体力が落ちるような気がするので、ちょっと昨日寝れなかったなと思った時には、仮眠を昼休憩の時にとったりしています。

数字を使う神経を使う仕事も多いので、張り過ぎないように気分転換に5Sに関する手作業などを行って気を紛らわすというか気分転換していますね。

もしよければ、堀井さんの夢を教えてください。

堀井さん:夢ですか。無いですっていうか。無いことはないですけど。うーん。このまま元気で過ごしていく事です。なんか、年寄り臭い(笑)

っていうか、変な言い方ですけど。結婚もしたし、家もあるし、ほかに何を望めばいいのかっていうのが、正直。何を目標にしようかなって、むしろ思ってます。

これから働きたい!と思ってらっしゃる方にメッセージがあれば、お願いします。

堀井さん:さっき、5Sって話しをしましたけど、3Sが大事かなと思ってます。

『睡眠と相談と積極性』

睡眠を十分とることで、体力をつけたり、生活リズム、安定させる。

相談することで、相談相手が自分の状況を理解してもらえたり、いざと言う時に、サポートをもらえるっていうところが大きいと思います。

で、最後の積極性なんですけど、そういう姿勢を見せていれば、仕事を任せてもらいやすくなったり、それが循環して、仕事へのモチベーションになったりするのかなって思ってます。

気軽に相談していただくことが、お互いの良好な関係を長く続けていける秘訣なんだろうなと思います。

株式会社KSK 金谷さん 

堀井さんの印象を教えていただけますか?

金谷さん:堀井さんはさっきの3Sじゃないですけど、非常に物事に前向きに積極的に、取り組んでくれているなという印象です。

KSKの場合、エンゲージメントという社内の親睦、コミュニケーションを高めることにすごく力を入れていますが、そのチーム活動に積極果敢に取り組んでもらっていて、今では『チームKSK』の中心メンバーです。

打合せ風景

経理チームの打ち合わせ風景、積極的に発言しています(左奥から2番目が堀井さん)

どのようなサポートをしていますか?継続しているポイントは?

金谷さん:サポートというほどではないのかもしれないですが、月に一回、ドアノックコミュニケーション、DKCという1on1ミーティングを、堀井さんに限らずメンバー全員とやっています。最近の日常生活についても含めて話をしています。気になること、困ったことがあったら、気軽に声をかけてね、と話しています。実際に堀井さんの方から、早い段階でシグナルを送ってくれるので、それが長続きしている一つの要因なのかなと思っています。

(面接に限らず)業務時間中とかに「ちょっといいですか?」と呼んでくれて、「今日体調悪いので、早退してもいいですか?」。そこまで至らなくても、「あのう最近ちょっとこうなんです。」と打ち明けてくれるんですね。そういった話をしてくれるので、こちらもすぐにそれに対して対応することができています。

自分のことを相談・発信しやすい雰囲気が職場の中にあるのですね

金谷さん:そうですね。そういう環境はできてるという感じはしますね。KSKは2014年に「健康経営宣言」を発表して以降、社長が健康経営のトップとなり、社を挙げて「心・技・体」三位一体の人づくりを推進しています。このような社風から生まれる風通しの良い雰囲気が、働きやすい職場環境に繋がっているのではないかと思います。

 

堀井さんがお互いにカバーし合う文化があるとおっしゃられていましたが、以前からあるのですか?

金谷さん:そうですね。仕事の面でいえば「マルチタスク」と言っていますが、一つの業務について属人的にならない様に、同じセクションの中で複数の人間ができる様な体制に常にしています。そういった中で堀井さんはできる業務を増やしていっています。そういう状況が、さっき堀井さんが言ってた『休みやすい環境』につながっているのではないかなと思っています。

それは障害あるなし関係なく働きやすいですね。

支援機関との連携について教えて下さい。

金谷さん:(本人・会社・支援機関が顔を合わせる)こういった定期的な三者ミーティングをするのは、こちらとしても大変助かっています。

上司に直接話しにくいことを、抱え込んでしまってどんどん傷口が広がっていくよりは、間に入ってもらうことで、早い段階で解決策が見つけられるので、こういう支援機関がいていただけるというのは会社にとってもありがたいことだと思っています。

他の社員で支援を受けているという話は聞いても、こういった形で定期的に訪問してもらってやりとりするっていうのは今までなかったんですね。これもそれこそ長続きする要因の一つなのかなとは思います。

これから働きたいと思ってらっしゃる方に向けてメッセージをお願いします。

金谷さん:やっぱり会社の中で、コミュニケーションを積極的にとっていただく、それから何か気になることがあれば、気軽に相談していただくことが、お互いの良好な関係を長く続けていける秘訣なんだろうなと思います。

最初のうちってどうしても委縮して遠慮しがちになってしまいますけど、そこはあまり後のことは考えずに、気軽に今自分が抱えてる悩みだとかを早めに共有していた方がお互いに良好な関係がもてるんじゃないかなと思います。

堀井さんも入社して早々の頃、ちょっと頑張りすぎになっちゃったことがありましたけど、「ちょっと辛いです」みたいな感じのことを言ってくれれば、仕事を少し分散させたりとか対応はとれるんで、抱え込まずに発信していただくのがいいんじゃないかなと思いますね。

インタビューにご協力いただきましてありがとうございました。

法人初代理事長の石川クリニックを訪問しました

法人本部 2021/05/23

初代法人理事長の石川義博先生のクリニックを訪問しました。

今回の訪問は、多摩棕櫚亭協会が「東京都女性活躍大賞」受賞したことをお喜びいただき、お祝いをしたいということKIMG0693で、お声掛けいただき、お伺いさせていただきました。

このような状況下でしたので、感染予防につとめながら、理事長小林・常務理事高橋と事務局から山地・荒木で訪問させていただきました。

先生からは、お祝いの寄付をいただいたばかりか、棕櫚亭の歴史や精神科医としての姿勢(患者さんのお話をよく聞くことなど)、支援者として幅広い経験をする必要性(読書ノススメ)などたくさんの教授をしていただきました。

本当にお忙しいなかでお時間をとっていただき、大変貴重で有意義な時間を濃密な時間として過ごすことが出来ました。

地域精神医療の創設者の思いや実践を「継承していく」ことについて、改めて考えさせられる時間でもありました。

本当にありがとうございました。

 

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緊急事態宣言延長に伴う法人の対応について

法人本部 2021/05/12

利用者・メンバーさん・関係者の皆さんへ

既にご承知のことと存じますが、新型コロナウィルス感染拡大防止のための緊急事態宣言の期間延長が決定しています。

これに伴いまして、従前から続く緊急事態宣言への法人及び施設の対応も継続することになります。

ご不便ご迷惑をおかけしますことお詫び申し上げます。詳細ご不明の場合は、所属事業所にお気軽にお問い合わせください。

職員一同、今一度対策を確認していきますが、皆様におかれましても健康にはくれぐれもご留意ください。

社会福祉法人 多摩棕櫚亭協会

 

緊急事態宣言発出にともなう法人対応について

法人本部 2021/04/27

新型コロナウィルスの感染急拡大に伴い、3度目の緊急事態宣言が4月25日から5月11日の期間で東京都にも発出されることになります。今回は、変異ウィルスが猛威をふるっている最中の宣言でもあるので、改めて気を引き締めた対応を法人・事業所全体で取り組みたいと考えています。

三密防止、アルコール消毒、換気などの徹底に加え、オンライン等の活用を改めてすすめてまいりますが、宣言期間中の活動変更の詳細は、HPに掲載します。不明な点は各事業所にお問い合わせくださいますようお願いします。

尚、一部プログラムにおきましては、延期や中止となりますので、メンバーの皆さんにはご協力いただけますよう重ねてよろしくお願いします。

1日でも早く事態が好転して、メンバー・職員とも安心して過ごせるよう法人及び事業所の決定にご協力下さい。よろしくお願いします。

利用者・関係者の皆様におかれましては体調管理等くれぐれもご自愛ください。

 社会福祉法人 多摩棕櫚亭協会

 

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『はたらく当事者インタビュー』廣澤さん(デロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社)

法人本部 2021/03/30

今回はオープナーの職場定着支援を活用しつつ、長く働き続けている廣澤梨菜さん、上司にあたるデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社の佐藤道彦さんにインタビューを実施しました。

廣澤 梨菜さん (デロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社)

今の仕事を教えて下さい。

廣澤さん:2014年に入社しました。グループ会社の1つに出向し、総務で働いています。

皆さんが使う備品の補充や環境整備をしています。コロナ対策に関する作業ではソーシャルディスタンスが取れるように椅子の配置替えやパーテーションの準備などもしました。他に突発的な業務や新しく就職する方、退職する方のロッカー整理なども行っています。勤務時間は9:30~17:30、休憩1時間です。

社風としては、企業内ジョブコーチがいて、フレンドリーな職場です。障害者に対して優しくしてくれますし、障害者雇用のメンバーが多くなってきたので周りの方も慣れてきているのかもと思います。

今の会社に入社するまでの経緯を教えて下さい。

廣澤さん:特別支援学校(高校)を卒業後、特例子会社で7年勤め、清掃を5年やりました。異動になって給与明細チェックなどの事務補助を担当したこともあります。

「あなたの障害は軽いから周りをサポートできるでしょ」と言われることがあって、自分の中では悩むこともあったので軽いと言われても納得できず、他にも人間関係で悩んだことと、ステップアップをしたかったのもあって両親やオープナーの支援者に相談し、転職することにしました。

仕事を通して、どんなところが成長したと思いますか?

廣澤さん:社会人生活10年目くらいになりますが、特別支援学校の頃はタイムカードを押すことも知りませんでした。体調を自分でコントロールすること、生活習慣を整えること、社会人としての言葉遣い、ホウレンソウの方法、稼いだお金の中で生活することなど、働きながら社会人としての基本を教わりました。

今の職場では、メールやskypeの使い方を覚えました。文字でのコミュニケーションも多いです。自分の上司ではない人とやり取りをすることもあります。

障害者雇用を選んだ理由とメリットは?

廣澤さん:特別支援学校の先生の勢い(笑)学生時代から、理解が得られる就職をしようと思っていました。

メリットは、ジョブコーチと支援者がいて、上司と自分の間に立ってくれる人がいることです。全然違うなと感じます。ジョブコーチには自分の気持ちを聞いてもらったり、指示を受けて具体的にどう動いていくかの相談をしています。

デメリットはあまり感じません。今の職場は職場内に障害者雇用の人がいることが当たり前になっています。何かあっても「自分だけじゃないんだ」って思うし、共感してくれる環境です。色々あっても大丈夫。

段取り風景

働くうえで、努力や工夫していることありますか?

廣澤さん:1番は「やさしさ」。仕事では色々な人と接点がありますが、自分の伝え方がぶっきらぼうになってしまったら、あとで後悔するかもしれない。あんなこと言わなきゃよかったと後悔しないようにコミュニケーションをするようにしています。

あとは「趣味」を大切にしています。

趣味のために頑張れる、働いてないとCDも買えない、コンサートにも行けない、どこにも行けなくなってしまうから頑張ろう!と思っています。

長く働く為にも体力的にも気持ち的にも、良く寝て、次の日に備えています。何か新しいことが急に来ると「聞いてない!」と余裕がなくなってしまうし、私は「準備しておくといいタイプ」だとわかりました。

今の職場でサポートされていること、配慮されていることを教えて下さい。

廣澤さん:上司から指示がきた時に理解し辛い時、どう動いたらいいかイメージし辛い時に一緒に考えてもらっています。

苦手な仕事でもふられることはあります。重い荷物持たされたり(笑)

難しい仕事が来た時には、ジョブコーチと相談してモチベーションを上げて取り組むこともあります。

以前は仕事の指示があいまいだったり、難しかったこともありました。今はジョブコーチにいったん相談して、取り組み方を考えるようにしています。疲れている時は、休みの取り方を相談することもあります。

どんな風に支援機関を活用していますか?

廣澤さん:仕事でモヤモヤしちゃった時は、職場のジョブコーチにすぐ言うようにしています。それでもダメな時は支援機関にも言って、片方だけじゃなく両方に言って把握してもらうようにしています。

ジョブコーチにも親にも言えない、友達にも言えない!という相談事が時々あります。そういう話はオープナーの支援者に話しています。家族に言ってもな・・・と思うこともあるので。

最後に、これから働きたい障害者の方々へ、メッセージをお願いします。

廣澤さん:周りに障害者の方がいなくて、自分だけが障害者って思っている人も多いと思います。つらいこともあるとは思いますが、「自分はどうせ出来ない」と思うのではなく、相手の気持ちも考えて動いていこうよと思います。「自分自分」じゃいけないし、自分にも周りにも優しさを持ってほしいなと思います。

IMG_6393就職する前に「自分の生活リズム」と「体調を整える方法」を知っておくといいと思います。例えば、夜更かしすると次の日辛いな、睡眠何時間はないとだめだな、みたいな。

あと自分の限界。遊びたくても、金曜日と土曜日はいいけど、日曜日はダメとか、具体的にわかっているといいと思います。

 

「今日できなくても、明日出来るように」成長してもらいたい。

佐藤さん(デロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社)

廣澤さんの印象を教えて下さい。

佐藤さん:非常に明るい方で、お洒落さんですね!

仕事に対して“嫌と言わない方”です。自ら率先してチャレンジして下さって、本当に助かっています。最近入社した後輩にとっては“廣澤さんみたいにやればいいんだな”と身近なロールモデルにもなってくれています。挨拶もとても良いですね。気持ちよく挨拶してくれます。

職場でのサポートはどうされていますか?

佐藤さん:上司は仕事をお願いする時には「今よりももう一歩先の、この仕事まで任せてみよう」と采配しています。現場にはジョブコーチ・指導員がいて、上司からの指示をそれぞれに合わせて伝えてくれたり、相談にのっています。私の方は無茶振り係ですね(笑)廣澤さん達が「やります!」と言ってくれるので。

定着するポイントはどのようなことでしょうか?

佐藤さん:デロイト トーマツ グループ全体では約14500人の社員がいますが、そのうち220人程度が障害者雇用の方です。半分以上は特例子会社の「トーマツ チャレンジド」の所属で、残りは廣澤さんのように各法人で独自採用している方です。

私が心がけていることは「機会と情報を平等にすること」です。変に腫れ物に触るようなことはしません。彼らにも成長の機会を作り、新しいことにチャレンジをしてもらいたい。成長している実感が定着につながるといいと考えています。

就労支援機関との連携

佐藤さん:指導員は就業中でのサポートを担っていますが、就労支援機関には生活面でのサポートをお願いしたいです。不調になる理由は仕事と生活、両方にまたがっていることが多い様に感じます。支援機関からも職場の方へ連絡を頂きながら、”夫婦の様に“連携しながら一緒に考えていきたいです。

これからの人へ就職を希望している方へ、メッセージをお願いします。

佐藤さん:雇用しているのは「あくまで仕事して頂く為」。「障害を持っているからこれくらいでいいよね」ということではなく、戦力の一人として入ってきて頂きたい。

あと大切なことは安定して働けること。「ちゃんと働ける体調になってから来てください」と伝えたいです。出社してから「体調が悪いので帰らせて頂きます」というようなことはあると思います。ですが、続くようだと重要な仕事をお任せすることが出来ません。そういった準備を経て、多様なスキルや経験をもった方がいるといいなと考えています。

廣澤さんとジョブコーチ吉野さんジョブコーチの吉野さん(左)と廣澤さん

 

東京都女性活躍推進大賞 メディア掲載のお知らせ

法人本部 2021/03/18

先日お伝えしましたように、社会福祉法人多摩棕櫚亭協会が「令和2年度 東京都女性活躍推進大賞」を受賞いたしました。

受賞におきましては、贈呈式が2月に都庁で行なわれる予定でしたが、残念ながら今年度は緊急事態宣言で中止となっています。

ただ、引き続きメディアに取り上げられる予定になっていますので、2点お知らせいたします。

●日本経済新聞 3月20日号(東京地区版・東京都広告)

●テレビ朝日「東京サイト」3月23日(火)13時45分~13時49分放送(関東地区にて放送)

尚、放送後、番組HP(https://www.tv-asahi.co.jp/t-site/)で動画を約6カ月配信されるようですので、お見逃しになった方はそちらをチェックしてください。

多摩棕櫚亭協会 法人本部

 

 

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