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主催障害者就業・生活支援センターオープナー/ 東京都産業労働局受託事業
「第5回 働く当事者からのメッセージ!」開催報告
 平成28年2月26日、立川グランドホテルで棕櫚亭オープナー研修 (第5回働く当時者からのメッセージ!)を行いました。5回目の今回も120名定員の会場が入りきれず急遽150名の会場に変更するという盛況振りでした。
 第1部は今年度オープナーの目玉であるサポート事業の報告を施設長が行い、その後精神障がいの方を雇っている企業2箇所から雇用の実際のお話がありました。
 第2部はいよいよ当時者の報告ですが、今回はまた趣向を変えてオープナーの毎月の会合である(談話室)を雰囲気もそのままゴージャスな会場に持ち込みました。病院のデイケアの方々の参加が圧倒的に多いのですが、地域の福祉施設や相談施設の方々など多方面のところから参加してくださり、皆さんメモを取ったり本当に真剣に聞き入っていました。

 二つのテーマ@働く為の準備とA働き続ける為の工夫 を壇上の6人が談話室の形式でディスカッション。それぞれが伝えたい思いをこめて、経験から来る含蓄のある言葉を次々と繰り出しました。会場のあちこちからも質問が飛びかい、終わってからも登壇者を囲んであちこちで話し合いの輪ができるような、一体感のあるものになりました。
 (成功した人の話ばかりはいや)とアンケートに記入された方もいましたが、じっくり聞けば失敗と挫折の連続というドラマがあり、そこを超えての発言なのです。病気があっても働ける、そのための秘訣を身につければ、働ける人は多くなると主張します。(次に語るのはあなたです)という司会者の熱い発言がみんなの心に残った研修でした。

(88枚のアンケートより抜粋)
  • ・型にはまった話ではなく、当時者の生の声が聞けてよかった
  • ・当時者が日々葛藤を持ちつつ悩みながら現在にたどり着いていることが分かった
  • ・当時者から本当にリアルな話しが聞けて、モチベーション高く長く働いている人がいると知って参考になった
  • ・自分を知ることがいかに大切か痛烈に感じた
  • ・不安に感じたこともあったけど働きたいことに変わりはないので頑張ります
  • ・素晴らしいの一言です、前のプレゼンテーションも良かったが、会場の雰囲気がよりすばらしかった
  • ・当時者セミナーはぜひ同じ方式で続けてください
  • ・とても勉強になり励みを頂きました
  • ・障害というレッテルを維持するか、いずれはずしたいと考えているか・健常だった頃に戻りたいという願望はあるか?
  • ・まったく参考にならなかった、時間の無駄だった

(登壇者の感想より)
長谷川孝幸:私にとっては、きっとここで一回自分の通ってきたところを整理する為の良い機会だったと思っています。私はあまりこういう場はあまり得意ではないのですが、いろんな連携があって互いにフォローしながら成功したのは、長年の談話室で醸成された空気のよさが出てきたからではないかと思います。
青木淳:セミナーのアンケートを拝見して感じたことは、セミナーに参加された方々に伝えたい事が伝わっていたという事がわかりました。なぜなら、働き続けるためには何が必要かというテーマに対しての回答がほとんどでした。具体的には、オンとオフの切替が大切という事などです。私自身まだまだ伝えきれていないかなと考えていましたが、アンケートの結果や最初と最後の「就職したいと思いますか」という質問で就職したいという方が増えたことで、しっかり伝わっていることがわかりました。今回、出張談話室という事でディスカッション形式でしたが、参加された方々の参考になれたのではないかと思いとても良かったです。
内藤篤子:5回目の会場はとても綺麗で夢のあるところでした。私を含め6人が来場者の方々に向けて、思い思いの話を目配せしながら進められたことは良い経験です。場数を踏めば向上しそうな気がします。私は質疑応答のスキルアップもしたいので、相当支援者と振り返りをしたいです。会の終了後私のところに相談に来てくれた方達がいました。会の中で私が話した内容が相手の関心ごととマッチしたみたいで登壇して本当に良かったです。この外の刺激が私の頭の中と体内の状態を浴するみたいで私は今楽です。今後も続けて一皮ずつ向けてゆきたいです。
高橋和弘:ディスカッション形式で、一人で話すのではなかったため、緊張もすぐ解け、自然に本音を語れたと思います。後悔しているのは、仕事を辞めたくなった時はどうするかという質問に、病気の再発を避けるために辞める勇気は必要だと答えなかったことです。いかなるときも辞めるのは間違いだなどという危険なメッセージが伝わってしまったのではないかと心配です。反省は尽きません。しかし、あの時点でのベストは出せた手応えはあり、この機会をくださった会場の皆様、ディスカッション仲間、そしてオープナーに大変感謝しております。ありがとうございました。
師岡さん:私は知的しょうがい者なので、他のひととは違うと思っていましたが、みんなをもっと知りたい、働く仲間として交流したいと思い、いい機会だと思ってチャレンジしました。ほかの人が考えていることをよく聞けて精神のひととの違いもわかって勉強になりました。緊張もするしうまく話せないこともありましたが、私もずっと働いているので、働き続けるのは大変だという意味では同じだと思いました。あとでピアスの参加者に聞いたら(話が良かった)(働く気持ちになった)といってもらえました。たくさん質問が出て私も答えられたのは良かったです。
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