3/9(土)に家族講座を開催しました。今回は「アサーティブネスへようこそ」というテーマで、講師としてBe-Happy!アサーティブネスの会を主宰し、エンパワーYOUネットワーク認定ファシリテーターでもある堤 暢子(つつみのぶこ)さんと、その仲間の山口 かほり(やまぐちかほり)さんのお二人が来てくださいました。おふたりともやさしくやわらかい空気を持ちながらも、それぞれの持ち味が違っていてまたそれがとてもステキ・・・そんなお二人でした。(『アサーティブネス』についてはエンパワーYOUネットワークホームページで紹介されています)
例年、なびぃの家族講座は精神障害がある当事者の『ご家族』向けの企画内容で行なっています。今回はともに地域福祉に取り組んでいる児童養護施設神の国寮さんと連携し、子育て中のご家族にも参加してもらえるような会にしたいという思いで企画しました。当日は21名の方が参加してくださり、障害当事者のご家族、子育て中のお母さん、遠方からわざわざ来てくださった方など、様々な立場から色々な方がご参加くださいました。
地域の会場をお借りしたのですが、ここがまたとても良い雰囲気で・・・大通りからは少し離れたところで周囲の雑音もなく、お部屋は広々とした明るい空間、畳と絨毯敷きで車座に座りリラックスした体勢、そんな中で会は始まりました。参加した方のほとんどがアサーティブに今日初めて出会ったということで、まず『アサーティブネスとは』何なのかをお話ししてくださいました。『アサーティブネス』の語訳は『自己主張すること』だけど一方的に自分の意見を押し通すことではない、自己尊重すること、自分を大切にする気持ちを高く持つことだということでした。『自分を大切にする』なんて当たり前のことのようだけど、自分の日常の中の気持ちや感情を思い出してみるとたしかにあまりそれを意識していなかったし、改めて考えたりすることもなかったな、と思いました。
そして『アサーティブネスの権利』という「私」を主語にした12の権利を読み合わせました。その「私」を自分の名前に置き換えて相手に声に出して読み上げてもらう、自分も相手の名前で読み上げるというワークをしました。『権利』というかたい言葉のためかちょっと遠くに感じていた内容が、名前が入ったことで一気に自分自身のこととして感じられたのが印象的でした。またひとに言ってもらうというのも、自分の存在自体を認めてもらえているような嬉しいような恥ずかしいようなでも安心なような不思議なかんじでした。参加者の中には「難しい内容と思っていたことも、自分の名前を言って読んでもらうことで、素直に入ってくる感じがした」とアンケートに書いてくださった方もいました。
講師おふたりのあたたかい雰囲気が全体に行き渡り、最初は緊張していた空気がいつのまにかやわらかいものに変わり、私自身も他人にどう思われるかや評価を気にせず・・・いや気にする自分を認めることもまた『自分の気持ちに正直』なことなんだと思いながら、いろいろと話すことができていました。とてもすてきな時間を提供してくださった講師のおふたりには、本当に感謝感謝!です。
エンパワーYOUネットワークを立ち上げ、堤さん・山口さんを紹介して下さった岩井 美代子さんにも大変お世話になりました。ご自身の著書『こころのちから』(ワニブックス発行)を「アサーティブに興味を持った方にぜひ差し上げて!」と寄贈してくださいました。帰り際には多くの方が本を手にとってくださり、中には2冊(!)持ち帰った方もいらっしゃいました。また本代という訳ではないのですが、被災地への寄付金も募らせて頂き7,450円も集めることができました。ご協力頂いた方、本当にありがとうございました。責任を持って被災地への寄付金として送らせていただきます。(ご報告はまた後日HPに掲載いたします)。
最後になりましたが、開催にあたりいろいろな形でご協力頂いた児童擁護施設神の国寮さんにこの場を借りて改めて御礼申し上げます。一緒に企画案を考えてくださったり、広報にもご協力いただいたりとこの会のためにご尽力いただきました。本当にありがとうございました。
なんだか御礼ばかりになってしまいましたが、本当にみなさまの支えがあってこそのなびぃなのだと改めて感じました。この家族講座も地域貢献の意味もあって開催しているのですが、結局助けて頂くことのほうが多くてなかなかお返しが追いつかず恐縮ですが、今後とも地域のみなさんと一緒におもしろい・楽しい・ちょっとためになる・ちょっと助かる・ちょっと助ける、そんなことをやっていけたらと思います。 (なびぃ奥迫)