去る10月30日に立川商工会議所会議室にて「令和7年度 第1回 就労定着支援連絡会」を開催いたしました。
オープナーでは「精神障害者就労定着連携促進事業」を東京都福祉局より受託し8年目となります。精神障害者の障害者雇用、就労支援に関わる皆様(企業、医療機関、就労支援機関)への情報提供や交流を促進することを目的に「精神障害者就労定着支援連絡会」を開催しています。
今回は80名程の企業や支援機関、関係機関の皆様にご参加いただきました。
支援をしていく中で当事者への理解はとても重要ですが「精神疾患のことがわからない」「接し方がわからない」特に同じ病名なのに対応の違いに苦慮されている声をよく聞きます。
今回、『精神障害を「理解する」とは ~目に見えない障害、知ることから始める~』と題し、第1部は医療法人財団青溪会 駒木野病院 田(でん)院長よりご講演いただきました。精神障害者への偏見やその背景、基本的な特性だけでなく、それをふまえて現状の障害雇用で本人が直面する課題や企業に求められる姿勢や配慮・NGな声かけなどのお話をされました。特に日頃のコミュニケーションの延長で本人の変化に早めに気づけるというお話はその通りだと共感しました。
田先生は職場定着の経験があるのではないかと思うぐらい定着支援に切り込んだお話をされていてびっくりしました。また、病院の敷居は高いというイメージはあるけれど、必要に応じて情報を共有することは絶対有効で、コミュニケーションをとっていきましょうという田先生からの発信に感銘を受けました。
第2部では、株式会社いなげやウィングの定着支援担当の吉野さんから会社の概要・障害雇用の仕事内容などを説明していただき、同社で3年弱障害雇用で働いている木下さんから就職してからの経過を話していただきました。
木下さんからは、人間関係が一番の悩みだが、障害あるなし関係なくどこでも人間関係は複雑で悩みはあると受け入れていること、解決しなかったとしてもクローズで働くより圧倒的にストレスは低いと話されていました。他にも「元気な時ほど危ない。」と力強く話されていました。元気だとどんどん仕事を進めてしまうから、一人で勝手な判断しないよう相談することを心掛けていると話され、吉野さんも仕事の量や幅は本人のやる気を大事にしながら慎重に進めているとのことでした。
配慮についての質問では、「配慮も気を使いすぎると腫れ物にされるみたいになるため、普通に接してもらいたい。人となりを見てもらいたい」という木下さんの言葉は印象的でした。木下さん自身の経験や受け入れていくことなど現状をありのままに話される姿は聞く人に納得できる力がありました。
精神障害を知るという基本的なテーマではありましたが、障害者雇用率が上がる中、雇用するということ働き続けるということは当事者を知ること、その基本やコミュニケーションを図らなければ偏見やずれの溝を埋めることは難しいなと改めて感じました。今回の田先生の医療的な視点から就労定着に向けての具体的対応と吉野さんの企業目線での配慮や関わり、木下さんの働く姿勢などの講演は貴重な時間でした。参加者の皆様の今後の支援や対応など考えていただく機会にしていただければ幸いです。
次回第2回は令和8年2月頃の予定です。また告知させていただきますのでご参加の程、どうぞよろしくお願い致します。