ピアスの日常(厨房 編)

ピアス 2022/07/05

ピアスの就労移行支援事業には厨房、環境整備(清掃)、事務補助の3つの部門があり、毎週月~木曜日に就職に向けたトレーニングとして作業を行っています。

今回は厨房部門のご紹介です。

厨房1

 

 

 

 

 

(午前中、配膳の様子)

ピアスはお弁当屋の顔も持っています。お弁当を注文してくださる近隣のお客様、また棕櫚亭内部で用意する昼食、合わせて毎日140食程度を作っています。厨房部門は、そのお弁当屋にまつわる業務をおこないます。お客様に食べていただく商品としてのお弁当作り、配達時のお客様のやりとりなど、実際の職場に近い部門です。また、午後のトレーニングは生活訓練の方にとって、就労移行の部門体験の入り口にもなっています。

厨房4

 

 

 

 

(午前中、配達の様子)

午前中は、お弁当の配膳、配達などを行います。慣れてくると「役割」に挑戦していきます。役割は、お得意様へ電話での注文確認、注文数に合わせたお弁当箱の用意、配達先ごとのコンテナ詰め、そして全体のとりまとめなどです。

厨房3

 

 

 

 

(午後、洗い物)

午後は厨房の片付けの時間になります。調理で使った道具や、回収したお弁当箱の洗い、拭き、収納。また、ごみの処理や清掃なども分担して行います。午前も午後もチームで作業をするというのが、厨房の特徴です。

 

厨房2

 

 

 

 

(午後、片付け)

 

★利用者さんの声(就活中のOさん、就労移行3か月目のKさんにお話をうかがいました)

Kさん:午後のトレーニングで厨房の雰囲気を知るのだと思います。自分が入ったときには、ド緊張していました。今は場にだいぶ慣れてきました。作業を覚えてきたことで、どう動けばわかるようになってきたからそう感じるのかなと思います。全体のことがわかってくると自分の安心につながることがわかってきました。

Oさん:お弁当はお客様に届けるものであり、配達時間に間に合うように作業しなければならないので時間に追われてとても緊張します。でも自分でできないこときには助け合ったりできるということを経験し、チームでやることの楽しさ知ることができた部門です。

午前のトレーニングは、まずは漬物の配膳からはじまり、外へ配達に出、役割をやっていく、というようにステップがわかりやすくて、ピアスのトレーニングの特徴をよくあらわしている部門だと思っています。自分は、時間に追われることが苦手ですが、自分なりに面の皮が厚くなってきました(笑)。ヘルプを出してもよいと思えるようになったり、人に頼ることの大切さを知りました。それだからこそ逆に一人でやれた時には達成感も感じられたのだと思います。

Oさん、Kさん:厨房は、食品を扱うので、丁寧さや衛生面など気にしなければならないことが多く、けっこう緊張します。また、チームで作業をするので、安全面や作業をスムーズにおこなうためには声掛けが重要です。声掛けとか苦手ですが回数を重ねることで慣れてきたところもあるかなと思います。

Oさん:特に金曜日の午後は、チーム感が強いです。メンバーだけで作業することが多いので、みんなで話し合って進めなければなりません。タイムキーパーと呼んでいる役割になると、時間を気にしながらその場のリーダー(司令塔)になります。自分にとってはそういう体験ができたことは貴重だなと感じています。

 

ここまでご覧いただきありがとうございます。

ピアスでは利用見学や体験参加を随時受付しています。お問い合わせ先は下記のとおりです。

見学・問い合わせ先:042―571―6055 担当;伊藤、高橋しのぶ

 

ピアスの日常(事務補助 編)

ピアス 2022/05/06

ピアスの就労移行支援事業には厨房、環境整備(清掃)、事務補助の3つの部門があり、毎週月~木曜日に就職に向けたトレーニングとして作業を行っています。

今回は事務補助部門をご紹介します。

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作業内容としては、軽作業、コピー、郵便物仕分けや発送、ファイリング、PC入力などの基礎的な作業から始めます。慣れてきたら売上計算や銀行の入出金、月掛けの請求、お茶出しや来客対応、外線対応など、実践的で責任ある作業にチャレンジします。

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PCやコピー機などの事務機器を使うことに慣れたり、職場での立ち振る舞いを身につけることはもちろんですが、ピアスの部門の中でも特に幅広いコミュニケーションスキルを練習して身につけることができる場所です。報・連・相をしながら仕事を自分で進めていくこと、時には複数の業務を同時並行で進めていくことは事務補助ならではです。

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★利用者の皆さんの声

KMさん(就労移行1年3ヶ月目)

ピアスに入る前は自分から発信することが苦手でしたが、事務補助で作業が終わった報告や、どうしたらいいかという相談ができるようになりました。また、仕事向けの電話の取り方も学びました。トレーニングと振り返りを通して、自分は仕事の説明をされるときに「見本を先に見て完成形を知っておけるといい」ことがわかりました。どういう仕事環境なら自分は働きやすいかという発見がたくさんありました。

 

KSさん(就労移行4か月目)

挨拶や報連相、コミュニケーションなどのスキルの向上や、社会に出るために必要な人としての成長ができたと感じています。また、与えられた仕事を一人でていねいにこなすことも頑張っています。

 

Yさん【生活訓練(就労移行の部門体験)】

事務補助に入りいつもよりビジネスマナーを気にするようになりました。ピアス以外のオープナーや本部の職員とのやりとりをすることもあるので、対人コミュニケーションスキルを学ぶのにいい機会になっています。

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ピアスの日常(特別編  YMCA学園講演)

ピアス 2022/01/18

ピアスではメンバー(利用者)が自身について話す機会を大切にしており、その一環として、ご協力いただけるメンバーと職員で講演を行うことがあります(許可をいただいた方にのみお願いしています)。

今回は昨年10月に行った講演の様子をご紹介します。

(編集済)掲載画像

10月21日、国立市内にあるYMCA医療福祉専門学校の作業療法学科の授業の一環として講演を行いました。最初にスタッフからピアスの就労支援の仕組みと流れを、続いてメンバーさんがピアスでのこれまでの経験等をお話しました。

今回は2019年12月からピアスの生活訓練を利用して現在就労移行を利用しているWさんにお話をお願いしました。Wさんはピアスを選んだ理由、今ピアスで行っていることや今後取り組みたいこと、これからの将来像について話をしました。

「ピアスを選んだのは支援機関からの紹介が大きかったです。体験利用をしてみて手厚い支援が受けられると思いました。今年の8月からの外部実習の中で、メモやマニュアルを使えば抜けがなくしっかり作業が出来て自信になりました。忘れてしまうことがあるので、朝の電車や休憩時間などを利用してメモを記憶に残すようにしたところ作業のイメージが出来るようになり失敗も減りました。実習を通して作業に慣れればしっかり行うことが特に自信になりました。

就職後の将来像は一人暮らしをしたいです。経済的にも自立して新しい職場での出会いも大切にしていきたいです。お金を貯めてマラソン大会に出場してもう一度4時間を切りたいと思います。そしてどんな時もポジティブに前を向いて歩いていきたいです。」

講演を終えてWさんからは「いろいろと思い出すのに苦労しましたが、発表はそれなりに出来ました。伝えたいポイントを忘れずに話せましたしやって良かったです。今回の機会が得られてよかったです。」という感想を聞けました。

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おふたりとも、おつかれさまでした。

ピアスでは利用見学や体験参加を随時受付しています。お問い合わせは下記へご連絡ください。

見学・問い合わせ先:042―571―6055 担当;伊藤、高橋しのぶ

ピアスの日常(環境整備部門 編)

ピアス 2021/12/17

ピアスの就労移行支援事業には厨房、環境整備(清掃)、事務補助の3つの部門があり、毎週月~木曜日に就職に向けたトレーニングとして作業を行っています。

今回は環境整備部門のご紹介です。

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作業は担当場所を確認後、それぞれの場所に分かれて行います。

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初めての方や体験の方は、最初に道具の準備と使い方を覚えます。不明点は職員とくりかえし確認していきます。作業箇所は館内のフロアから始め、慣れてから別の作業場所を覚えます。経験を積んだ方は週2回外部マンションの清掃を職員と一緒に実施します。

★利用者の皆さんの声

Iさん(生活訓練利用中 部門体験3か月目)

現在は週3回、主に階段と玄関の清掃を行っています。最初に作業する場所を見た時は途方もない気持ちになり、終わるのか?と思いましたが、手順を工夫することでたのしく、楽に作業できるようになり、自然と時間内に終えられるようになってきました。

身体を動かすので疲れは出ますが、家に帰るとよく眠れるので大変な分助かることもあります。

今は道具をぶつけないこと、作業中すれ違う方に挨拶をすることを課題にしています。挨拶については元々人と目を合わせることが苦手ですが、働く上で大切なことだと思うので、今の作業が良い練習になっています。

 

Oさん(就労移行利用12か月目)

主にマンション清掃を担当しています。初めてこの部門で作業したときは時間を意識することが難しく、丁寧にやりすぎた結果、時間内に終わらないことがありました。手順については、自信が持てず不安があり、わかっている内容でも確認していました。

自信をもてるまで時間がかかりましたが、他部門の作業でスピードが上がったと評価を受けたこと、アドバイスをもとに時間を意識したところ、気がつくと時間内に作業が終わった経験など、複数のきっかけを経て徐々に自信が持てるようになりました。

希望職種は清掃ではありませんが、ひとりで作業を進める力や、時間を意識して働くこと、他者と協力して必要な作業を完了させるといった要素は他の仕事にも生かせる点だと思います。ピアスを利用するまで考えたことはありませんでしたが、実際に作業をして気づくことができました。

 

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『卒業生インタビュー3』青木さん(シダックスオフィスパートナー株式会社)

法人本部 2018/06/15

卒業生インタビュー 3

今回はピアスを卒業され、現在も継続しているお仕事をされている「青木さん」と会社の定着支援担当の「大野さん」へのインタビューを実施しました。

青木さんはどのようにピアスを利用され、それが今のお仕事にどうつながっているのでしょうか?

IMG_4845

アクセルを踏んでしまう自分に気付きました。

青木さんシダックスオフィスパートナー株式会社

勤務期間:5年6か月

以前はどんな仕事をされていましたか?

青木さん:製造業に従事しマシンオペレーターと生産スケジュールの管理、資材の発注等を業務としていました。会社からの更なる期待に応えようと仕事を家に持ち帰らないと落ち着かず、飲めないお酒を飲んで寝る生活の繰り返しでした。そうした生活を続けるうちにうつ病を発症、仕事のプレッシャーや上司や部下との人間関係で会社に行けなくなり休職、傷病手当が終了する平成21年に退職しました。

ピアスで学んだことはどんなことですか?

青木さん:私は仕事にのめり込みやすく、ついアクセルを踏みすぎて疲れてしまうことがわかりました。再発に繋がらないように、のめり込まない様にとトレーニングでコンコンと言われました。3か月のチャレンジ雇用で実践を学び身に付けました。昔のようではダメだと思いました。

ピアスのトレーニングの厳しさが今とても役に立っています。自分自身のコントロールやどうなったらマズイかがわかったり、新しい働き方を学びました。

障害者雇用を選んだ理由はありますか?

青木さん:就活当初はオープン、クローズはあまり意識していませんでした。しかし50歳を目前にしての就活は想像以上にきびしく、クローズでは殆ど求人がありませんでした。また、オープンで、障害者雇用で働くということが割りきれずにいました。

そのような時チャレンジ雇用で国立市役所に3ヶ月間お世話になりました。その時初めて障害者雇用とはこういうものなのかと実感し、こういう働き方もあることを教えてもらいました。このチャレンジ雇用がきっかけとなり障害者雇用での就職を選びました。

その後今の仕事にはどんな経緯で就職しましたか?

青木さん:シダックスオフィスパートナー(以下SOP)が出来た1年後に入社しました。オープナーからの紹介でした。運と縁を感じました。

現在のお仕事について教えて下さい。

青木さん:事務補助です。入社当時は受け身の仕事に物足りなさを感じることがあり、モチベーションが下がってしまうことがありました。しかしステップアップのためのピアサポートを実践し、トレーナーから正社員に登用されリーダーにキャリアアップしました。職務内容は他のスタッフへの仕事の割り振りや業務の進捗管理、業務全般についての指示や指導等を行っています。また実習生の実習前の面談、指導、振り返り面談を担当しています。

SOPの社風が私には合い、肩に力を入れ過ぎることなく業務に取り組めています。残業もありません。

最近苦労されていることはありますか?

青木さん:リーダーとしての同僚とのやりとりです。渡した仕事がうまくいかないことがあったり、コミュニケーションがスムーズにとれない時、何でわからないのかと思うことがあります。こういった状況は誰にとってもつらく、いいことがありません。そんな時には傾聴を心がけています。元々の自分は聞き続けることは苦手で、ついしゃべり過ぎて答えを誘導してしまう傾向にあります。なのでまずは相手に話をさせることを意識し、しゃべり終わるまでは相槌に留めるよう心がけています。

日々の生活やご家庭とのバランスで気をつけていることはありますか?

青木さん:妻からは「家と両立させてね」と言われています。その言葉が結果として仕事でアクセルを踏もうとする自分へ、良い意味でブレーキになっています。また、再発した際リスタートのリハビリにも家事がバロメータになっています。

仕事を続けていくために努力していることはありますか?

青木さん:「毎日行くこと」です。出勤率は90%以上です。私はどちらかというと自分を追い込んでしまうので、いい意味で甘やかすことも必要と休むとそれが呼び水になってしまい、長期欠勤につながってしまうことが間々ありました。なので、「無理せず休む」から「とりあえず行こう」と考えを変えました。

調子がよくない時は音に敏感になります。上司と相談し耳栓を使用しています。こうしたささいな不調のサインを上司に相談することで、大きく体調を崩すことなく働き続けることができています。

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大切なことは「セルフケア」「セルフコントロール」をご自身で実践することです。

大野さん(シダックスオフィスパートナー株式会社)

青木さんの印象を教えてください。

大野さん:明るく、仕事や人付き合いに対してまじめで、一生懸命な方です。周りの方には父親的存在で、愛情持ってリーダーとしての務めをされています。また、ご自身の障がいと向き合って入社時から徐々に体調を崩すことが少なくなってきており、セルフケアができるようになっています。

会社で行っているサポートはありますか?

大野さんもともと努力家で仕事の能力をご自身で高めていこうとする方なので、業務の進め方はお任せし、こちらは進捗チェックやサポートにしています。

また、体調・メンタルを崩される「前」は行動や考え方に予兆が見られるので、こちらから「セルフケア・セルフコントロールの声かけ」、それでも難しい場合は「ストップをかけるよう」にしています。

特に生活面は支援機関とのつながりが大切なので、必ずご自身から支援機関につながるようにお伝えをしています。

精神障害者の定着について、会社としてのお考えはありますか?

大野さん≪不安感の軽減を図り、やりがいに配慮し、モチベーションの維持・向上を継続すると共に、キャリアアップの実現を目指す≫

当社ではこの考え方に基づいて運営しています。

また、当事者は職業準備性(働くにあたって仕事をするスキルや考え方)が整い、支援機関との連携に前向きでヒューマンスキル(主に対人関係構築スキル)の向上を意識できる人はより定着できるものと考えています。会社としましてもヒューマンスキルの向上を目指したグループワークを取り入れ、皆さんで意見交換しています。そこから社員間の相互理解につながりトラブル等発生しない要因になっています。(1回/月)

これから働きたい精神障害のある人たちへメッセージをお願いします。

大野さん:当たり前ですが、就労の大前提は「出勤率が高く、長く働けること」です。ただし、体調・メンタルは波もあります。大切なことは「セルフケア」「セルフコントロール」をご自身で実践することです。

しっかり「何故働きたいのか?」と毎回目標を見て、セルフケアを大事にすれば、きっと今後の就労に繋がります。また、「仕事が生活を支えている」と考えていただいたほうが、仕事に対する向き合い方がより真剣になれると考えています。

協力: シダックスオフィスパートナー株式会社
インタビュー: 2018年5月

もくじ

『卒業生インタビュー 2』

法人本部 2017/11/29

退職のため掲載を終了しました。

もくじ

 

JSN東京を見学&職員交流してきました。

研修会 2016/10/28

10月25日、渋谷にある就労移行支援事業所JSN東京にて事業説明&職員交流が行なわれました。棕櫚亭の就労支援スタッフ総勢10名で押し掛け(⁉︎)ましたが、快く迎えて下さいました。

NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク(略称Job Support Network=JSN)は、大阪を拠点に主に就労移行支援事業を展開されています。この8月には新たに東京で事業所を開所されました。棕櫚亭は、先のリカバリーフォーラムやSPISの研修でもお世話になっていて、今後の交流を約束していたのでした。

今回は、統括所長の金塚さんから、JSNの就労支援の仕組みとそこで大切にしている思いを聞かせて頂きました。質疑応答では、時間を超過しても終わらず・・・。その後の懇親会でも大いに盛り上がり、次回は棕櫚亭のある谷保にて再会する約束をしたのでした。

JSN東京の皆様、たくさん勉強させて頂きました。ありがとうございました。

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「多摩就労ネットワーク連絡会議」のお知らせ

研修会 2016/08/19

新たな利用者に対応するために
~増える発達障害を持つ学生の現状と先駆的な取り組みを学ぶ~

●大学では今「一橋大学の実践」:一橋大学 丸田 伯子先生
●就労支援における大学との連携:東京障害者職業センター 井上 量氏
●教育と福祉のネットワーク:大田区障がい者総合サポートセンター 木伏 正有氏・広瀬 健次郎氏

2016年9月29日(木) 14:00~17:00  @ ハローワーク立川会議室

10代後半から20代前半の若者からの就労相談の問い合わせがありませんか?
この研修では、大学の現状や発達障害等を持つ学生への対応を学び、地域の支援機関と大学の有効な関わりと連携について考えていきたいと思います。

ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

詳しくはこちらから »

「多摩棕櫚亭協会 報告会&講演会」開催のお知らせ

研修会 2016/06/08

昨年の7月に7年ぶりの活動報告会を開催してから、早いもので一年が経とうとしています。
私達、多摩棕櫚亭協会は、前回の報告会を経て「もう一度地域とつながり直す大切さ」を感じながら一年を過ごしてきました。また一方、現場では就労支援や生活支援を通し、精神障がい者の方々が地域でいきいきと暮らしていくための試行錯誤が続いています。そんな一年の様子を、この報告会で皆さんにお伝え出来ればと思っています。
また第二部では、昨年に引き続き、相変わらず関心の高い発達障害についての講演会を行います。

詳しくはこちらから »

『卒業生インタビュー 1』山下洋輔さん(株式会社いなげやウィング)

法人本部 2015/12/15

卒業生インタビュー 1

みんなピアスにくれば道が開けると思う|山下洋輔さん|ピアス 就労移行支援事業所|社会福祉法人多摩棕櫚亭協会

ピアスのトレーニングを経て就職をされた方は、1997年の開所以来、170名以上にものぼります。(※2015年度時点)
今回は、ピアスを卒業され、現在も継続してお仕事をされている「山下洋輔さん」と、会社の定着支援担当の「千葉康夫さん」へのインタビューを実施しました。
山下さんはどのようにピアスを利用され、それが今のお仕事にどう生かされているのでしょうか?

ピアス入所前の経歴を教えてください

山下さん: 大学を中退して、アルバイトも長続きせず、発病してなびぃのデイサービス、根岸病院デイケアに2年間通い、ピアスに入所しました。

なぜピアスへの入所を決めたのですか?

山下さん: 先生からトレーニングをしておくと、発病前の仕事の感覚も取り戻すことができ、仕事が長続きすると、アドバイスがあったからです。

ピアスでどんなことを学ばれたのですか?

山下さん: 仕事をするには体力が必要なので、週5日4時間のトレーニングをしっかり行いました。そこでは、報告・連絡・相談をしながら作業を身につけるいい機会になりました。また、就職活動で必要となる履歴書の書き方や面接練習等も行いました。

ピアスで学んでよかったという点はありますか?

山下さん: 体力が付いたので休まず仕事に出勤できています。また、報告、連絡、相談が上手に行えるようになったことで、上司とコミュニケーションが取れるようになりました。

現在の勤務時間を教えてください。

山下さん: 入社した当初は6:30~10:30で行っており、その後13:30、15:30と勤務時間を延ばしていったのですが、体調を崩してしまい、現在は6:30~10:30で行っています。

現在はどんなお仕事をされているのですか?

山下さん: 売り場でグロッサリー(食料品・生活雑貨・日用品など)の品出しです。足りない商品を補充したり、奥にある商品を手前に出したり、勤務時間中はずっと動きっぱなしです。

今の仕事を選んだ理由は?

山下さん: 前職で経験があったので、やり易いかなと思いました。

ピアスで体力がついてよかったということですけど具体的にはどういうことですか?

山下さん: もともとピアス入る前は何もしていなかったので、作業をやるような感じではありませんでした。デイケアで一日中座っていたりして。作業する体力がなく、最初は2時間を週3回で、その後に、週5にどんどん延ばしていってちょっとずつ作業に慣れて体力をつけていきました。

意欲や気持ちの部分で変化はありましたか?

山下さん: ありました。最初はデイケアを週に2回行ってピアスは週3回でした。最初は、あまり作業をしたくなかったのでデイケアの方が行きやすかったです。でも工賃はもらえるし、『作業をすればするほどお金にもなるから働く』ということが分かり始めてモチベーションがあがりました。

コミュニケーション面でもピアスの訓練が役にたっていますか?

山下さん: 報連相というものをやったことがなかったのですが、今の職場でも報連相をそのまま使っています。ピアスでは清掃の時に報連相が全くできていないと指摘されました。清掃作業が終わった後に、本当は終わりましたと伝えなければならなかったのに椅子に座っていたんですよ。それで指摘されて以来自覚するようになりました。

ピアスを利用したいと思っているひとたちにメッセージはありますか?

山下さん: 皆さん、順調に生きてきたわけではないと思いますけど、ピアスにくれば道が開けると思うので、是非、利用してみて下さい。


勇気をだして働いてみよう|株式会社いなげやウィング 千葉康夫さん|ピアス 就労移行支援事業所|社会福祉法人多摩棕櫚亭協会

山下さんのお仕事のようすを聞かせて下さい。

千葉さん: 彼は出勤もちゃんとしていたし能力的にも高かったので、何にも問題なかったです。要領とか段取りは教えたけど、病状も安定していて、決まった場所・覚えた場所に出すという単純作業で体を使うような仕事が山下さんのパーソナリティに合っていたようです。「この商品どの通路だったっけ?」と私が山下さんに聞くくらい記憶力が抜群に良いんですよ。

ご自身では、仕事の特性などについて語ることはありましたか?

千葉さん: あまりしてないでですね。どっちかっていうといきなり溶け込んじゃった感じで、真っ先にこの商品はこの通路にあると覚えたのは彼で能力は高くリーダーからの信頼も高かったです。コミュニケーションは得意ではなく、自分で何かを言うことはあまりなかったですが、作業が好き、黙々とこなすのが好きなように見えます。

ご自分の症状を理解されている方は多いのですか?たとえば山下さんの場合はどうでしょうか。

千葉さん: 山下さんは疲れてくると疲れている感じがわかります。一時期、本人より一日6時間で週30時間の勤務時間を長くして社会保険にして今後一人暮らしをしたいという要望がありました。そこでこちらもアクションを起こして時間を長くしたのですが、山下さんが体調を崩してしまって。そのあと時間を戻したら、体調が治ってきましたけどね。

それはご本人が発信できたのですか?それとも周りが気が付いたのですか?

千葉さん: 先にリーダーさんが気付いて、そのあと本人からちょっと無理そうですと申し出がありました。本人の希望だったので分からなくてやってしまったのですが、やるとしてもじっくり伸ばすかなぁ、1時間とか30分とかちょっとずつ時間を延ばせばよかったなぁなどと思うことがありこちらも勉強になりました。

だとすると、実際に時間を増やすときとか、環境が変わる時は自分がどんな変化をするのか、もしかしたら体調が悪くなりかけるとか、そういうことを訓練の間でシミュレーションをして、会社の方と共有できるといいですね。

千葉さん: そういう疲れの兆しを見るポイントなどを伝えていただけたらありがたいなと思います。病気についての知識がない店員などに伝えるのは大変かもしれないですが、この人はこういうところで大変なことになっちゃう、疲れやSOSサインはこうであるとか、パニック発作などに陥った時はこういう対処をしてくださいというようなアドバイスが支援者や本人から出てくると、いいですね。本人も確立していると助かります。

他に訓練で準備できておくといいことはありますか?

千葉さん: 先ほどの基本的なことのほかは、実際に働いてみないとわからないと思います。働くことが一番のリカバリーになるかと思いますし。もちろんある程度前提となることは訓練や勉強をしてもらって、多少自分の対処法とかを相手に伝えられるようにとかはちょっとやって置いた方がいいですが…。仕事って何千種類もあるし、とりあえずは勇気をだして働いてみるというほうが早いような気がします。就職する前に、時間帯など安心して通える条件で職場実習も体験してもらえると、実際に働いているとこんなものなんだ、という感覚がつかめるのでいいと思います。

協力: 株式会社いなげやウィング
インタビュー: 2015年12月

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