新年明けましておめでとうございます。

法人本部 2017/01/12

今年は暖かな年越しとなりましたが、ここ数日、急に寒さが増してきました。皆さん、風邪など引いていないでしょうか?

さて、棕櫚亭の昨年は、10年かけて取り組んできた組織継承の総仕上げと、改正社会福祉法への対応とが重なり、二~三年の出来事が一挙に押し寄せてきたような年でした。「あぁ~、一波超えた。」と思うとまた一波、時には二波三波が押し寄せ、「なんでこんなに次から次へと・・・」と愚痴の一つも出てきそうな事もしばしばでした。

しかし、外に目を向けてみれば、世界全体では二波三波どころではない事が起こっています。グローバル化の名の元、押し進められてきた様々な取り組みは、イギリスのEU離脱や、アメリカでのトランプ大統領の誕生と保護主義へと大きく傾こうとしています。さらには、各国で多発するテロ、難民の問題など根底を大きく揺るがす出来事ばかりです。国境の垣根を越えて一つになるはずだった世界は今、対立し分断され様としています。この様な現状を目の当たりにすると、愚痴どころの話ではなく、悲嘆に暮れてしまいます。「『起こるはずがない』なんて事はこの社会にはなくなってしまったのだ。」と、痛感せざるを得ません。そしてこれは対岸の火ではなく、日本で起こる様々な悲惨な出来事とも、どこかでつながっているはずです。

では、この刻々と悪くなる状況に、私達はどう対応すればいいのか?正直、いい答えは浮かびません。でも分らないなりに考えてみて、まずは当たり前の様ですが「目の前の人達を確実に幸せにしていく事」が大切なのではないかと思います。一法人が出来る事は限られていますが、それぞれの法人、事業所が、出会った方々を確実に幸せにしていけば、それが多くの幸せにつながり、今、劣勢の状況も変わっていくのかもしれません。さらに言えば、悪化していると見えるこの状況も、見方を変えれば「一つの変化」、新しい時代が始まる胎動と見る事も出来ます。ですから、この変化にきちんと乗っていける力をつけることも必要だと思っています。ただ急激な変化ですから、油断していると激流に飲み込まれてしまいます。だからこそ、内に閉じこもらず、たくさん学んで、たくさんの人達とつながっていく事がより大切になってくると思っています。

今年は、棕櫚亭にとっても新しい変化の年です。昨年12月には各現場を天野前理事長とまわり、メンバーの皆さんに理事長交代のご挨拶をしてきました。皆さん前理事長の話に熱心に耳を傾け、言葉の一つ一つを胸に刻み込もうとしていました。横で一人一人の表情を見ていると、「自分達にも組織継承のバトンが渡されたのだ。」と自負している様にも見え、頼もしく感じた瞬間でした。一方、職員はというと、昨年初めて、若手職員が企画した研修旅行に行ってきました。秋川に一泊二日で出かけ、そこで前理事長から「棕櫚亭の30年」を聞いて、改めて創設世代の熱いパワーに触れました。その後、グループに分かれて「私と棕櫚亭」をテーマに議論し、各職員がポストイットに「こんな組織にしたい!こんな自分でありたい!」と思いを書き込みました。現場が違い、一緒に話す機会が少ない職員同士が、お互いを知る貴重な時間となりました。今後はこの集まった思いをまとめ、最終的には、新しい棕櫚亭の行動指針にしていこうと、旅行の企画者達は考えているようです。これも頼もしい話です。

とにもかくにも、よちよちとですが新体制は歩み始めました。やる気だけはみんなあります。足りない知恵は周りの皆さんから頂きながら、悪い変化を食い止め、いい変化に変えていける様なサービス作りを目指します。今年もどうぞ棕櫚亭をよろしくお願いいたします。

理事長 小林 由美子

 

 

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