[報告] 第13回当事者セミナー

オープナー 2024/03/08

去る、2月20日、国立市民芸術小ホールにて当事者セミナー「働く当事者から伝える 私の選択 ~過去・現在・未来~」を開催いたしました。
当事者セミナーは、働いている当事者が登壇しリアルな体験談を語ります。働きたいという当事者に向けて「働ける」という気持ちになれるよう、地域に普及啓発していくことを目的にしています。今年度で13回目となり、3年ぶりに会場での開催となりました。

今年度は新たな試みとして国立市しょうがいしゃ就労支援センターと共催しました。共催により市のホームページや市報・掲示版での案内など幅広く広報活動が出来ました。その時に同法人の棕櫚亭第1のメンバーの皆さんにお手伝いしていただきました。ありがとうございました。
その効果もあり、掲示版を見て来場される方もいました。また、精神障害だけでなく他の障害がある方にも参加しやすいように手話通訳を入れたり、要約筆記をスクリーンに映し出す工夫をしました。ご参加された皆様からはとても分かりやすいと好評な意見を頂きました。

登壇する3名の当事者の話をする前に、国立市しょうがいしゃ就労支援センター吉川氏による就労支援や障害者雇用に関係する福祉制度などのミニ講座をして頂きました。

ミニ講座後、「働く当事者から伝える 私の選択~過去・現在・未来~」をテーマに、働きはじめるまでに準備をしてきたこと、病気や障害との付き合い方、働こうと思った動機やモチベーション、働き続けるコツなど登壇する3名に語って頂きました。

まず、1人目はY本さんです。病気との付き合い方、訓練につながるまでの話、働き始めてのことなどをお話されていました。Y本さんは、就活中に発症し、就職しても病気の事を知られたくなくて一所懸命働いたが、ハードな仕事内容と心無い言葉を吐かれ、退職になってしまったことや視線恐怖で昼夜逆転生活を送る生活になったことなど自分の辛い過去を話されていました。府中にある就労移行支援事業所で、“病気や障害との付き合いは慣れていくしかない。治そうではなく受け入れて共存していく姿勢が大事。”だから今、自分の出来るは範囲で仕事やプライベートを充実させていきたいと話されていました。

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2人目は障害者の元日本サッカー代表選手でもあったN沢さんです。N沢さんは、怪我をしてみんなに迷惑をかけたくないと30歳で選手やコーチングスタッフとして過ごすことにピリオドを打ちました。そんな中ご家族の言葉をきっかけにこの先の生き方を考えることとなり、ご本人の言葉を借りれば「しっかり生きよう」と次への目標が生まれました。チャレンジ雇用で自分の強みと弱みを見つけ、自分と向き合う日々を送り、自分の夢や進路を決めるのにとても悩まれた話などを話していました。生活もサッカー中心ではなくなったが、自分に合った仕事が見つかり、周囲に支えられて成長し、今につながっていると話されていました。

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3人目はN野さんです。障害を診断されるまでのこと、障害特性との付き合い方、社会との兼ね合いなどをインタビュー形式で行いました。N野さんは、1日3時間以上は疲労で働けない。顔が覚えられない。人の話が耳障り5分が限界など、「人と同じように仕事が出来ないのはなんでだろう?」と思いながら、30歳過ぎて障害を診断されて「そうなんだ」と“自分に納得できた”と話されていました。同法人の就労移行支援事業所での訓練時、症状で気持ちがいっぱいの時に職員と衝突した事を話してくれました。衝突しながらも、自分の強みを見つけてくれたことが自信になり希望を感じたとの事でした。

仕事では、メモをすることで未来の自分のエラーを減らすことが出来ることに気づいたそうです。その気づきから、欠点や短所などの傾向が分かるとその対処をすることがゲーム攻略のようだと話されていました。

仕事で大切にしていることは?との問いに、「自分を大切にする。自分と向き合う事をやめない。障害や健常者と共に働くということを隠さない。」自分の障害に納得したからこその言葉だと思い、とても印象的でした。

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3者3様のエピソードでしたが、3人の共通していることは、訓練で身につけたことや自分の事を知ることで、働いた時に職場に相談や発信が出来ること、生活も充実させている事、支援者に相談するなどでした。
「治そうではなく受け入れて共存する」「周囲に支えられて成長している」「自分と向き合う事をやめない」など過去の経験からの出る言葉、そして今も向き合いながら楽しみを見つけていく。
自分の人生の選択をしてしっかり未来へつなげていると感じました。

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質疑応答では、たくさんの質問がありましたので、限られた時間の中で答えた一部を紹介します。

Q: モチベーションの維持はどうしている?
A: 「エラーで落ち込んだ時に、上司から『仕方ない。落ち着いてやればいい』と言われて安心した」「支援者と面談をすることでリフレッシュすることができ、明日への活力をもらっている」「対等に扱ってもらえること」

Q:就職前と後で変わったことはありますか?
A:「完璧主義だったけれど、60%で仕事をする」「働いていないことがコンプレックスだった。働くことが嬉しい」

Q:自分から配慮を求めることは出来ますか?
A:「最初は支援者にお願いしたけど、今は自分で言えるようになった」「求めるのは苦手だけど、上司との面談で話す時間が出来たことで発信しやすい」

など

アンケートでは、「自分自身も同じように頑張りたい」「とても参考になり共感し、勇気づけられました」「働くことを考えてなかったが、自分のできる範囲で働けるかもしれないと考えることができた」など、とても満足度が高いアンケートがありました。一方で「質問時間がもう少し欲しかった。」「こまめな休憩が欲しい」等の意見もありました。

今回の当事者セミナーも大勢の方が参加され、当事者でしか話せないリアルな「ことば」を届けることが出来、大盛況で無事終えることが出来ました。3月中に収録した映像を編集しYouTube版で申し込みをされた方へ配信予定しています。

当事者セミナーは、毎年開催しておりますので、来年度もチェックして頂ければと思います。最後に働きながらも当事者セミナーの準備をしてくれた3人の登壇者の皆様、当日までにご協力頂きました勤務先各社の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。そして、本当にお疲れ様でした。

(吉岡)

[受付終了]第13回当事者セミナー申込

オープナー 2024/01/23

毎年オープナーが行っております「当事者セミナー」。今年度で第13回開催となりました。今年度は国立市しょうがいしゃ就労支援センターさんとご一緒に開催します。

「働く当事者が伝える 私の選択~過去・現在・未来~」と題して、今年度は3年ぶりの会場開催です。
当日はその場で質疑応答にお答えする時間も設けます。ぜひ、会場に足をお運びください。

一方で、デイケアや地域活動支援センターの皆さんからは「オンデマンド版は都合がつけやすくて良かった」「リアル(集合型開催)が復活しても続けてほしい」と熱いリクエストを頂いていましたので、オンデマンド版も継続します。3月公開予定を目指しています。

また、今年は参加者の皆さんに事前に質問を募集し、当日会場でお返事するかたちで進行していきます。色々な経験を経て働いている皆さん(登壇者)に聞いてみたいこと・確認しておきたいことがあったらお申込み時にお知らせ下さい。

今年も、当ホームページ用チラシサムネイル事者にしか話せない、当事者の立場からのことばをこれから就職を考える方・支える支援者の方・迎え入れる企業担当者の方に受け取って頂けましたら幸いです。

【申込フォーム】。
以下のフォームリンクよりお申込みください
お申込みはこちらから(Googleフォームへリンクします)受付を終了しました

●オープナー当事者セミナーチラシ(R5)

日 時 2024年2月20日(火)13:30~15:30(開場 13:00)
場 所 国立市 市民芸術小ホール(東京都国立市富士見台2丁目48-1)
芸術小ホールHP:アクセスページ
定 員 200名(会場が広いため、空間を広く取って着席予定です)
内 容 1.就労支援に関係する福祉サービスについて(ミニ解説)
2.当事者による経験談 3名
3.質疑応答 事前受付+当日受付のものに回答

 

 

お問い合わせ:障害者就業・生活支援センターオープナー 高橋(智)・吉岡
TEL 042-577-0079

国立市しょうがいしゃ就労支援センター
TEL042-505-7271

[申込受付中]精神障害者の職業定着をすすめる採用面接とは

オープナー 2023/12/28

これから精神障害者の雇用を検討している、精神障害者への採用面接をブラッシュアップしたい企業の皆様へ

ツールセミナーHP用サムネイル『精神障害者を雇用したがなかなか職場に定着しない』『どのように精神障害者に関わればいいのかわかない』
『精神障害者への採用面接でどんなことを聞いていいかわからない』
などのお困りごとはありませんか?

この度 障害者就業・生活支援センター オープナーでは
『精神障害者の職場定着をすすめる採用面接とは~採用面接のためのコミュニケーションツールの活用について~』
という3回連続のセミナーを企画いたしました。

精神障害者の職場定着をすすめるために、
『どのような採用面接を行えばいいのか?』『そもそも精神障害とは?』『障害者雇用の状況はどうなっているの?』『企業を支援してくれる機関はあるの?』
などの精神障害者を雇用する上での様々な疑問にお答えいたします。
ぜひ参加をいただき、より良い人材と出会う、職場定着をすすめるためのヒントにしていただければ幸いです。

フライヤーをご確認いただき、どうぞご参加ください。

第1回 障害者雇用の状況・精神障がいの特性理解・コミュニケーションツールの説明
令和6年1月25日(木)13:30
場所:me:rise立川 Conferrence Room(旧たましん本店)
第2回 精神障害者の職業準備施設の見学と障害当事者との意見交換
令和6年2月5日(月)13:00~15:00
令和6年2月15日(木)13:00~15:00
場所:就労移行支援事業所 ピアス
第3回 コミュニケーションツールを実際に体験し、模擬面接を行う
令和6年2月27日(木)13:30~16:00
場所:就労移行支援事業所 ピアス


申込フォームはこちらから

問い合わせ:障害者就業・生活支援センター
吉本

オープナー冬季休業のお知らせ

オープナー 2023/12/22

利用者、企業、関係機関の皆様

オープナーは12/29(金)~1/8(月・祝日)、冬季休業を頂きます。

お手数をお掛け致しますが、御用のある方は1/9(火)以降にご連絡をお願い致します。

良いお年をお迎えください。

障害者就業・生活支援センターオープナー

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第2回 精神障害者就労定着支援連絡会 報告

オープナー 2023/12/15

12月7日に第2回精神障害者就労定着支援連絡会を開催致しました。
今回のテーマは「精神障がい者を雇用するとはどういうことか〜定着のカギは情報共有にあり〜」と題し、第1回に引き続き集合型で約60名の皆様にご参加いただきました。

昨今障害者雇用関連は様々な動きがあり、また雇用の有り様も多様化していく中、つい先の動きに目を向けがちになってしまいます。しかし基本に立ち返り日常の実践を見つめ直すことで、「連携と情報共有の大切さ」や「支援の質」を皆さんとブラッシュアップしたいと考え開催致しました。

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まずは話題提供として、三鷹市障がい者就労支援センターかけはし 施設長 海老原 惠理子氏より、就労する上での精神障がいへの理解のポイントと企業担当者や支援者が心がけたいこと等を実践例を交えてご発表頂きました。
ご講演の中では、精神障害の方を支援する中で心がけていきたいのは「精神障がいがあることを特別なことと捉えすぎないこと」、例えば【精神障がいのある◯さん】ではなく、【◯さんの持つ特徴(属性)のひとつ】として障がいを捉えること、様々な答えは本人の中にあると捉え、コミュニケーションを取ること、
「企業と支援機関等はタイムリーに情報共有や支援を行っていくこと、関係者を信頼し、任せる時は任せて連携していくこと」等をお話しいただきました。

次に社会福祉法人村山苑 総務課長 杉山氏とオープナー高橋、株式会社ダブリュ・アイ・システム EC営業部長 本多氏とオープナー川田の2組から実践報告をご発表頂きました。
社会福祉法人村山苑の杉山氏・オープナー高橋の2名からは、現場の上司ではなく法人本部のお立場として、ご本人が変化に揺れた際の支援機関との連携についてご発表頂きました。2つのエピソードの展開をていねいに追いながら、それぞれがどう見立て本人理解を行ったか、どう調整していったか具体例を挙げていただきました。また、現場と本部(総務)側との連携、支援機関との連携などつなぐ役割から見えるものについてもご発言頂きました。

株式会社ダブリュ・アイ・システムの本多氏・オープナー川田の2名からは、本多氏が障害者雇用には関わりが薄かった部署におられたご経験から、どのようにご自身や部署が受け入れ準備を行ったか、社内での仕組みを構築したプロセスをご発表頂きました。
本多氏からは、「疾患理解も大切。日々のコミュニケーションが必要とはよく言われることだが、障がい者雇用においては、ただ日常的な雑談を多くするだけではなく、もっと障害特性や背景に踏み込んだ理解を促進する必要性がある」とのご発言がありました。また、社内で各種情報共有ツールを活用されて実感として、ツールに頼り切るのではなく、日々の見守りとリンクして見ていくことの大切さも話題に上がりました。

最後に今回はご参加された皆さまを6人程度のグループに分け、名刺交換や自己紹介、今回のテーマである「定着」「情報共有」について意見交換を行いました。コロナ禍により直接関係機関の方と顔を合わせて話が出来る機会が減っていたこともあり、時間が超過する盛り上がりとなりました。
アンケートにも、「こういった直接機会がないので有意義だった」「企業・支援機関・医療機関など様々な立場からの意見が直接聞けてよかった」などの感想を頂き、総論として、各発表・意見交換どちらでも「本人(当事者)を主体・中心としたやりとり・情報共有を行う」大切さや、情報を能動的に取りに行く・連携していく姿勢が必要と話されていたのが印象的でした。

今回の内容は2024年にオンデマンド版としてお申込みの皆様に配信予定となっています。
今後も雇用や就労定着をさまざまな考える企画を開催していきたいと思っております。
ご参加頂きました皆様、講師の皆様、ありがとうございました。

障害者就業・生活支援センターオープナー
高橋 智子

福祉広報に掲載されました

法人本部 2023/09/26

東京都社会福祉協議会 福祉広報 社会福祉NOW 「一人ひとりの「働きたい」思いに向き合う-福祉職場における障害者雇用―」に取り上げられました。

紙面はこちらから→(PDF版

 

第1回 精神障害者就労定着支援連絡会 報告

オープナー 2023/09/26

第1回精神障害者就労定着支援連絡会が開催されました。

コロナ以降、昨年度まではオンラインでの開催でしたが、今年度は規模を縮小し約60人の方が集合型でご参加いただけました。

テーマは「精神障がい者を雇用する」とはどういうことかです。

精神障害者が障害者雇用義務になったのは平成30年です。今では精神障害者の方たちの就職者人数が毎年増え、当たり前に働いている時代です。今後も障害者雇用率は段階的に引き上げられていきます。一方、1年間の定着率をみると50%を切っている現実もあります。

全体写真①

長く働き続けたいと願う当事者に対して、どのような支援体制が必要なのかについて、基本に立ち戻り今回のテーマを設定しました。

そこて、各分野の第一線でご活躍している、医療・福祉・企業・当事者の視点からとても丁寧にご発表をいただきました。

 

パネリストは以下の皆様です

医 療:りらカウンセリング&コンサルテーション 主宰 佐々木 真一氏

福 祉:社会福祉法人 武蔵野 ジョブアシストいんくる サービス管理責任者 松村 佳子氏

企 業:学校法人桐朋学園 事務部長 三輪 香織氏

当事者:利用者を代表して、樋熊 克彦氏

そして、ファシリテーターには調布市こころの健康支援センター センター長 木内 洋氏にご協力をお願いしました。

各パネリストからのご発表で印象に残った部分をご紹介します。

佐々木氏

  • 企業の皆様へは「ありのままの姿」を理解して欲しい。
  • 医療者の皆様へは当事者の「就労への希望」をスルーしないでほしい。

同時に、就労支援機関の役割を知り、連携してほしい。連携しながら職業準備性を高めることが必要。

松 村氏

  • 訓練を通しての職業準備性を高めるだけではなく、医療とも連携が必要。
  • 訓練で職業適性も大切だが、病気の波について、自分で気付けるようになることが重要。

三 輪氏

  • 採用面接時に「採用面接のためのコミニュケーションツール」を活用し、職場ならではの質問をすることが必要。
  • 職場定着では「その時々の悩みは支援者に相談して」進めてきた。担当者だけが抱えずに、支援機関と連携することで、定着を図ることが大切。

樋 熊氏

  • 月1回の定期面談では、仕事についてだけではなく、趣味の話も聞いて貰っている。励ましてもらうことがいい。
  • 支 援 者 へ「利用者は支援者を選べない。質の高い支援を求めたい」
  • 企業の人へ「国が決めた最低賃金を守るのではなく、能力に合わせて引き上げも考えてほしい」
  • 医療の人へ「診療時間を長くしてほしい。地域の社会資源の知識を身につけてほしい」

樋熊氏からの言葉はやはり響きます…。各関係者は心に留めておきたいメッセージでした。

 

本当に多くの質問もいただきました。事前質問も合わせると30以上になったかと思います。

全体写真②

いくつか記載します。

  • 適切な通院同行のタイミングは?
  • 企業と医療が連携するためにはどうしたらいいか?
  • 支援者がいない場合の指導の仕方はどうしたらいいか?
  • 加齢/症状/家族の変化があった時のサポート方法は?

 

木内氏も仰っていましたが、多くの質問があるということは、日々現場で関わってくださる皆様に、熱い想いがあることなんだと強く感じました。

他にもたくさんの質問がありました。時間の都合上、全てにお答えできず申し訳ございませんでした。

 

質問に対しては各パネリストの皆様から、経験と実践の中での対応をお答えいただきました。

特に加齢については、ご本人・親双方に等しく押し寄せてくることで、加齢の弊害は多岐に渡っていくお話がとても印象的でした。

働きやすくなりつつある社会から、働きつづけた当事者が、ボリュームダウンをしながらの雇用継続、そして地域でどう生活し続けていくのかを考えないといけない時代も始まっていることもより感じました。

 

全体を通して、「採用が決まった」がゴールではなく、当事者が働きつづけていくことを目指して、サポートする側は「連携」が必要なことが語られていました。

同時に、サポートする側のメンタルヘルスにもつながっているとも感じました。

当事者側の働きたい、働ける、働き続けるという職業準備性があるように、受け入れる企業側にも採用面接時の質問を工夫する、サポート体制の構築を検討しておくなど、採用準備の大切さについてのメッセージもありました。

 

さて、第2回精神障害者就労定着支援連絡会では、実践事例を交えた『「精神障がい者を雇用する」とはどういうことか?』になります。

時期としましては、12月初旬を目指しております。

2回目の精神障害者就労定着支援連絡会ではテーマは

お知らせなどは別途お送りいたしますので、ぜひご参加ください。

※本連絡会は10月25日(月)頃からオンデマンド配信もご覧いただけます。

オンデマンド配信の視聴申し込み方法は別途ホームページでご案内致します。

 

障害者就業・生活支援センターオープナー

川田 俊也

 

オープナー夏季休業のお知らせ

オープナー 2023/08/08

利用者、企業、関係機関の皆様

オープナーは8/9(水)~8/16(水)、夏季休業を頂きます。

お手数をお掛け致しますが、御用のある方は8/17(木)以降にご連絡をお願い致します。

障害者就業・生活支援センターオープナー

多摩就労支援ネットワーク連絡会議報告

オープナー 2023/08/08

去る7月21日、多摩就労支援ネットワーク連絡会議を立川地方合同庁舎にて開催しました。この連絡会議は、立川ハローワークと共催のもと毎年行なっています。

会の目的といたしましては、参加していただく皆さんに障害者就業・生活支援センターオープナーの活動を知っていただくことと、障害者雇用に関する旬の話題を提供することと考えています。

冒頭、オープナーの令和4年度実績と受託事業(精神障害者就労定着連携促進事業・中小企業障害者雇用応援連携事業)、今年度の方針について報告を行いました。

次に『「就労アセスメント」~法改正を受けて、今私たちのできることは?~』と題し、江戸川区立障害者就労支援センター所長の鈴木大樹さんに講演をして頂きました。

さて、ご存じのとおり、昨年度障害者雇用・就労支援関連法案が改正され、障害者の就労支援は大きな転換期を迎えています。具体的には、今後就労選択支援や特定短時間雇用などの仕組みが動き出す中で、多様な就労ニーズに対応していく必要があります。このことを受けテーマ設定として、就労支援のあり方や地域での役割について何が必要なのかを「アセスメント」をキーワードに据えました。

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鈴木さんがいる江戸川区立障害者就労支援センターでは「誰もが気軽にアセスメントが受けられる地域づくり」を掲げ、様々な活動を通してネットワークを広げ構築していく仕組みを実践しています。

「雇用率が上がり、企業が障害雇用に乗り出しテレワークや短時間就労など多用な働き方が出てきたことで、支援の多様化と質が求められるようになりました。だからこそ今、改めて多くの関係者が英知を集め問題解決できるようなネットワークづくりや地域共生に向けた地域づくりへ動き出すとき。垣根を超えたネットワークづくりが、トータルに就労支援を創造していくことにつながるとも話されていました。」

鈴木さんからは、合わせて江戸川区の状況も話題提供いただきました。区では、福作防災(防災用品を梱包して江戸川区内のお客様に届ける)、障害者アート(エドてらす:障害のある人のアート活動の支援)、地元ラグビーチームのイベントや試合のお手伝い、えどがわギフト共同開発など、アセスメントのノウハウを最大限に活用し、企業開拓、雇用にとどまらず仕事をキーに福祉施設とのマッチングを提案し、福祉事業所が社会的に求められる存在となるために活動しています。

社会情勢や時代の流れに伴い、雇用施策・福祉施策など障害者を取り巻く環境はこれからもどんどん変わっていきます。福祉は待つばかりではなくそういった変化に対応するために開拓や連携など孤立しない組織体制が求められます。地域とのつながりは様々な形で構築出来るという発想は大事だと思いました。

講演の後半はディスカッションを行いました。パネリストは鈴木さん、シダックスオフィスパートナー調布事業所所長の栗田さん、オープナー所長の荒木です。アセスメントについて栗田さんは、入社してからがスタートであり、長く働けば最初とは本人の状況は変わってくるので、アセスメントは永遠に続くものだと話されていました。また、人や組織とのつながりは信頼で成り立っていることが大きいため、アセスメントが出来ている福祉事業所は状況把握が出来ており相談がしやすいとの事でした。荒木は関係を構築する上で必要なことは、お互いが責任をもって言うべきことは言う、そして頼めるという関係の線引きをしっかり作っておくことだと話していました。

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最後に鈴木さんは、10年前に参加したイベントの講演者の話を聞いて“自分も何か出来ないだろうか”と熱い気持ちが沸き起こったのをはっきり覚えていると話されていました。そして、今日の講演がまた人とのつながりであり、バトンタッチされて欲しいと話し、講演を終了しました。

鈴木さんの講演で“アセスメントは重要だが、ストイックになってはいけない”という言葉は私にとって印象的でした。アセスメントは、何が有効なのかを示す一つの形であり、きっかけでもあります。当事者が中心であり、最後は本人にゆだねられるからこそ、丁寧にしっかり行うべきであるとより感じました。

今回、2年ぶり集合形式での開催でしたが、たくさんの関係機関が足を運んでくださいました。他機関とのコミュニケーションや名刺交換などリアルで行う会場の雰囲気はやっぱり良いものだと改めて感じました。講演をして頂いた鈴木さん、パネリストに出席して頂いた栗田さんにも心から感謝いたします。

(文責 吉岡)

オープナー令和5年度第1回 就労定着支援連絡会のお知らせ

研修会 2023/08/04

R5連絡会第1回オープナーでは「精神障害者就労定着支援連絡会事業」を東京都福祉局より受託しております。

今般オープナーでは、『「精神障がい者を雇用する」とはどういうことか~その基礎と実践~』と題し、連絡会を開催いたします。

この連絡会では、精神障がい当事者を雇用するとはどういうことか、ありのままの姿について、様々な角度(医療・福祉・企業・当事者)から迫ります。

障害者雇用は、当事者自身の準備と、相談や訓練を通してサポートする支援機関、医療機関の適切な治療、そして雇用企業による適切な配慮の提供によって成り立っています。

そのことを改めて確かめつつ、新たな共同・連携が生まれるきっかけになれば幸いです。

皆様のご参加を、心よりお待ちしています。

日時 2023年9月19日(火) 13時~16時(開場12:30)
場所 セミナーハウス クロス・ウェーブ府中(府中市日鋼町1-40)
講演 「精神障がい者を雇用する」とはどういうことか~その基礎と実践~」
登壇者 : <当事者>オープナー利用者
<企業>学校法人桐朋学園 三輪氏
<支援機関>ジョブアシストいんくる 松村氏
<医療機関>(元) 長谷川病院 佐々木氏
<ファシリテーター>調布市こころの健康支援センター 木内氏

 

申込 : Googleフォームにて=終了いたしました

※セキュリティの関係上、フォームでお申し込みが出来ない場合は貴社(または所属機関)名、参加者名、メールアドレス、住所、電話番号、見逃し配信希望の有無をご記入の上、opener@shuro.jpまでご連絡下さい。

※Youtubeでの見逃し配信を予定しています。お申込み頂いた方に本会終了後1か月後程度に視聴アドレスを送付いたします。

お問い合わせ先 障害者就業・生活支援センターオープナー 川田・吉本

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