長く楽しく生きるために~天野さんの講演を聴いて~

そのほか 2018/02/01

「長く楽しく生きるために」

SPJで先に行われた勉強会(講師は天野さん:H29年11月11日土曜日)の報告をさせていただきます。

当日は天野さんの講演が1時間強で、そのあと休憩をはさんでグループでの話し合いが行われました。今回勉強会の個人が特定されない範囲で概略と感想を載せたいと思います。

勉強時間は2時間30分ぐらいでした。

参加者は16名で3グループに分かれ、天野さんからは講演のレジュメ、年齢の表、睡眠の資料などが配布されました。

話は「20、30、40代」は「50、60、70代」の気持ちはわからない。なぜ精神障害者は寿命が短いのか、参加者に理由を聞き、どんどんホワイトボードに書いていくことから始まりました。薬、自殺、治療拒否、たばこ、肥満、社会活動の狭さ、運動不足、不規則な生活、生きがいを見いだせなくなる、精神科以外の医療施設で差別を受けるなどがあがりました。

天野さんはデーターを示しながら精神障害者の自殺率は約10%、全体の率よりずっと多い、また精神障害者の人の心筋梗塞、脳梗塞にかかる率は普通の人の2~3倍という話がありました。

年齢の表を使って親族等(父、母、同居人)の年齢の比較をしました。自分が今30才で20年後は50才だが父は76才とかが一目瞭然にわかり、天野さんからこれからは自分だけの年齢だけではなく、親との年齢をセットにして考えてみるべきで、その頃には「介護問題」もでてくる。と、結びました。いつまでもお世話になっていられなく、同居していてもごはんを作れるようなスキルを身につけるべきだともおつしゃってました。

元気に生きるための要素

収入と支出としてどういうものがあるか?「支出」つまり「衣・食・住」を「だれが行なっているか」を把握することが大事であり、食事、運動、社会性についてどんなことが大切かについて話しがありました。休憩時間をはさんでこれをグループに分かれて話しました。

食事に関しては親との関係性、特に社会性のところで天野さんのコメントで、会社でのつながりはつくりやすい(ラク・簡単)しかし退職すると、それは途切れることが多いため、その後のことを考えて、別のつながりも考えたほうが良いとの示唆もありました。趣味は体を動かす趣味であれば運動と社会性の両方を養えると指摘もありました。

 講演を聞いての感想(抜粋)

(A氏):講演を聞いて寿命を伸ばすことは健全な生活をすることで、より深く知る努力をしないといけないと、思いました。親の介護も自分の力でできるか不安です。今日の話のなかで「料理を作る」と大きく考えるのではなく、「何か作って、それに『乗せる、加える、足す』という考え方で良いというのは、目からうろこで、これならできそうだと思えるものでした。日曜日などに暇のある時は是非チャレンジしてみたいと思います。私は料理はやってみると楽しいものだと思います。ここにきているような、働いている精神障害者が元気なことが、全体の精神障害者のレベルがあがることにつながる。というまとめで力をもらえました。

(B氏):料理の話を聞いていてお金と時間をどういう配分で、効率よく使うか。料理を今のうちに覚えておかないと、お金と時間の使い方が悪くなり、結局、レトルトなど時間はかからないが比較的高価な食品を買うことになり、食費がかかる、というパターンにおちいりかねないということがわかった。食べ方や食べ物でもよい効果があるというのは、意外だった。早く食べるのが習慣化している場合は気を付けたい。交友関係もどうにかしないと、社会生活がせばまってくると感じた。今日の話しを聞いて月1で、料理の勉強を母親に教わり、あとの自由時間を部屋の片づけに回したいと思っている。天野さんのお話は、前置きで「シビアな話をする」とおっしゃっていたが、すごく的を射ている話だった。これからの自分自身のために、何を今すべきか、立ち止まって考えるべきだと思った。

 

感想はいいことがたくさん書いてあってここに紹介するのは一部なのが残念です。天野さんには、「年度の変わり目に又講演していただける機会があるといいな」と個人的には思っています。

SPJは機会あるごとに天野前理事長に相談させていただいています。

(SPJ事務局:櫻井 博)

※SPJ(棕櫚亭のS、PEERのP、事務局のJの略 棕櫚亭で働いている人の当事者グループ 現在事務局6名で運営)

カテゴリから関連する記事をさがす
そのほか
タグから関連する記事をさがす

タグはありません。

トピックス