愛知県豊川市に事業所見学と講演の出張に行ってきました

法人本部 2018/12/06

今回は5年ほど前からお付き合いのある社会福祉法人 若竹壮 あけぼの作業所の職員である柴田さんから講演の講師をご依頼いただきました。

内容としては、「自立訓練と就労移行支援の活用の仕方」と「定着率をあげるための支援・関わり方」についてでした。実はものすごいプレッシャーでした(汗)

21日(水)は豊川市内にある障害者施設を見学させていただき、22日(木)が緊張の本番でした!

事業所見学は驚きの連続!そこから感じた地域としての課題

最初に、自立支援協議会を見学させていただきました。豊川市の人口は18万人ということで、ほぼ立川市と同じ人口ですが、精神障害のある方達の社会人資源の少なさに正直、驚きを隠せませんでした。具体的な社会資源は、豊川市全体としての就労移行支援事業所は4ヶ所、そのうち精神障害者に特化した就労移行支援事業所は1ヶ所。地域活動支援センターに関しては、日中活動の場として活用できるのは1ヶ所ということでした。このことについては、豊川市で支援している皆さんも「なんとかしたい!」という気持ちで考えていて、「精神障害の方達が地域で安心して、働いて暮らせる社会」を目指して支援者の熱さも感じることが出来ました。
熱量が同じ仲間同士、事業所間の垣根を超えて、障害者雇用などを地域に発信していく意見交換が活発に行われていました。「就労部会が1番活発なんです」と話されていた、皆さんの表情がとても素敵で、国立はまだまだだな…とも感じた瞬間でした。また、とてつもない忙しさの中で、週1回の頻度で就労部会を開いていると聞き、小声で「すごい…」とつぶやいてしまいました。

いざ、豊川市の事業所に見学へ!

1ヶ所目は社会福祉法人 若竹荘 あけぼの作業所です。こちらの事業所は知的障害の方達を対象にしています。見学風景1

多機能型で、就労移行支援と生活介護事業です。就労移行支援に登録されている方達は、社会福祉協議会の建物内で、清掃訓練をしているとの事で、そちらを見学させていただくことが出来ました。
最初に感じたのは、全ての業務に対して、マニュアルが整備されており、どの利用者へも対応ができると同時に、職員側の指導の標準化が出来ていることに感心しました。
職員の定盛さんは「いい所をみつける、そして、伸ばす」の言葉はとても印象的で、ご本人の目標設定や職員が気づいたことなど、振り返りシートを活用しながら、関わっていました。

訓練をしているとついつい重箱の隅をつつくような対応になりがちな中で、「今、訓練でやる目標と課題」を3人の職員で共有するシステムが参考になりました!2

余談ですが、3人の職員での役割分担を決めていて、厳しめ、お兄さん的、お母さん的な職員として、対応しているとの事でした。そして、就職が決まった方達は笑顔の写真入りで、勤務条件や就職までの利用期間などを廊下に貼り出している工夫もされていました。利用者の方達のモチベーションになる工夫もされていました。

生活介護事業の見学もさせていただきました。3パンや某大手自動車会社の拭きあげで使用するタオルの製造に従事されていました。

とにかく質の高い製品が出来上がっており、法人の稼ぎ頭という説明にも納得できました。

生活介護の方達なので、働くことが目的ではない方達も大勢いらっしゃいました。4

働くことが全てではないため、お一人お一人ができることで、とても笑顔で過ごされていたのもとても印象的でした。

 

 

2ヶ所目は有限会社 ウィングです。5こちらは就労移行支援事業所と就労継続A型とB型の多機能型で、3障害を対象としています。こちらの事業所は、今夏にピアスの見学にいらしてくださりました。有限会社が立ち上げたものだけあって、本当に職場!でした。
就労移行支援の訓練では、中古品のインターネット販売を取り扱っており、出品から発送までを利用者の方が対応しているとの事でした。
6 また、就労移行支援に登録している方達には、ビジネスマナーやコミニュケーションについての座学なども行っているとことでした。
就労継続B型でも内職作業や農作業などを中心に行っているそうです。地域の特性もあり、農作物の袋詰めや車の部品組み立てなど、幅広く行っていることが特徴でした。

 

さらに、地域活動支援センターの見学にも行かせていただきました。豊川市の相談支援事業所が16ヶ所あるのに対し、精神障害者の方が日中利用できる地域活動支援センターは1ヶ所とのことでした。

1ヶ所に集中してしまっているため、利用定員の20人の方達がほぼ毎日通所されているそうです。プログラムも試行錯誤しながら、マジシャンを呼んだり歌を歌ったり、外出プログラムを取り入れたり・・・。本当に一生懸命に「精神障害者の方達が外に一歩出てみる」「日中に安心して通える場所」を目指した取り組みをされていました。

こういった地域活動支援センターが1つでも多く増えて欲しいと強く感じました。 (さらに…)

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【ご報告】第2回精神障害者就労定着支援連絡会を開催しました

オープナー 2018/11/28

今年度、オープナーでは東京都福祉保健局による「精神障害者就労定着支援連絡会」を事業受託しています。年4回の予定となりますが、そのご紹介をさせて頂きます。

第2回は“「発達障害とは何か」~企業における就労・定着支援の現状と課題~”と題し、約130名の方にご参加いただきました。

精神障害者雇用の定着の現状は、課題は山積しています。ハローワークからの就職を追った調査でも、1年定着率は49.3%にとどまっていること等が報告されています。「長く安定して働き続けられる」ことについて、働く当事者本人、企業、支援機関が連携していく事は欠かせません。

その中でもオープナーでは、雇用の入り口である採用面接に着目しました。私達は日々の支援の中で職業準備の整った障害者が多く採用されていないことを実感しており、戦力となる障害者がひとりでも多く採用されることを願い、企業の一助となるよう「精神障害者就労定着支援連絡会」事業をすすめていきます。

まず、東京都福祉保健局 障害者施策推進部 就労支援担当課 栁沼恵美課長より、精神障害者就労定着支援連絡会事業についてご説明をいただき開会となりました。

次に、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター 研究企画部 障害者支援部門研究員 知名青子氏より「発達障害とは何か~企業における就労・定着支援の現状と課題~」と題してご講演頂きました。

はじめに、“そもそも発達障害とはどういったものなのか”を概念、制度、定義、診断項目等からご説明頂き、とても幅のある障害像なのだということを再確認しました。近年よく使われるようになった「自閉症スペクトラム障害(ASD)」とはどういったものなのかや、発達障害と手帳取得との関連についても教えて頂きました。

次に発達障害をお持ちの方が職業生活で困難さを抱えやすくなる要因を教育の面からとらえ、改めて、大人になってからの職業選択時だけではなく、学生時代からの特性理解の重要性や、それをふまえた職業生活の重要性を知りました。

また「職場における配慮の視点」も紹介して頂き、「職場のルールの指導について」等実際に起こり得る場面を想定しながら、社内だけで対応できるのか、どこからは外部の支援者と対応するのか、どのように指導・介入するか等のレクチャーがありました。

障害者職業総合センターによる研究からは、「採用時に求める“企業が求める能力”」について取り上げられていました。企業規模や段階によってかなり隔たりがあり、小規模の企業ではコミュニケーション能力よりも基礎能力を重視していることがわかりました。また、よく当事者本人は「なにか資格をもっている方が採用時優位になるのでは」と考えますが、採用する側にとってはどの企業規模でもそれ程重視されておらず、志望者と採用側に認識のズレがあることがわかりました。

 

ご参加の皆様からは「発達障害の方の混乱の原因等、障害特性と対策について理解を深めることが出来た」「資料に具体的な能力の掴み方がのっており参考になった」との感想をいただきました。障害者雇用がすすんでいく中、それぞれの現場ではさらに発達障害をお持ちの方と出会う事はさらに増えていく事と思います。

私は発達障害についての研修は何度か出させて頂いていますが、まだまだ障害の定義や障害の捉え方が定まらず変わっていく障害でもあり、ずっと学習し続ける必要があるなと感じました。さらに教育場面、特に学生時代から職業選択について考えるきっかけを作っていく必要性について新たな視点を得ることが出来ました。

ご参加いただいた企業・支援機関の皆様、ありがとうございました。

(高橋智子)

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精神障害者就労定着支援連絡会 第2回セミナーのお知らせ

オープナー 2018/10/11

今年度よりオープナーでは東京都福祉保健局による「精神障害者就労定着支援連絡会」を事業受託しています。

8月30日には「精神障害とは何か~企業が知りたい病気の基礎理解と応用」と題しセミナーを開催しました。お陰様で満員を頂き、ありがとうございました。

シリーズ第2回は、「『発達障害とは何か』 企業における就労・定着支援の現状と課題」と題し、講演を行います。

「発達障害とは何か」 ~企業における就労・定着支援の現状と課題~

講 演 : 知名青子氏(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構

障害者職業総合センター 研究企画部 障害者支援部門 研究員)

・日時  2018年10月31日(水) 13:30受付 14:00~16:00
・場所  立川グランドホテル 2階 キャンティグランデ 
・対象者 精神障害者の方をすでに雇用している企業担当者、これから雇用しようとしている企業担当者、就労支援機関(就労移行支援事業所)
・定員  150 名
・申込〆切 10月12日

詳しくは以下をご覧ください。

精神障害者就労定着支援連絡会 第2回講演チラシ

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(8/20更新・会場変更しました)精神障害者就労定着支援連絡会 第1回セミナーのお知らせ

オープナー 2018/08/20

【最終更新:8月20日(月) ※多数のお申込をいただいたため、会場を変更しました!

今年度よりオープナーでは東京都福祉保健局による「精神障害者就労定着支援連絡会」を事業受託しています。

この度、シリーズ第1回として「『精神障害とは何か』 企業が知りたい病気の基礎知識と応用」と題しセミナーを行うこととなりました。

「精神障害とは何か」 企業が知りたい病気の基礎知識と応用

講 演 : 藤田英親院長(国分寺すずかけ心療クリニック)

・日時  2018年8月30日(木) 13:30受付 14:00~16:00
・場所  立川グランドホテル 3階 サンマルコグランデ 新会場のお知らせはこちら
・対象者 精神障害者の方をすでに雇用している企業担当者、これから雇用しようとしている企業担当者、就労支援機関(就労移行支援事業所)
・定員  100 名
・申込〆切 8月22日(水)まで 受付を締め切りました

詳しくは以下をご覧ください。

精神障害者就労定着支援連絡会 第1回講演チラシ

多くのお申込を頂戴している為、掲載しておりましたチラシ・申込書は取り下げさせて頂きました。ご入用・ご不明な点がございましたらオープナーまでご連絡下さい。

【ご報告】多摩就労ネットワーク連絡会議を開催しました

オープナー 2018/06/20

ハローワーク立川と共催して毎年行っている多摩就労ネットワーク連絡会議を6月7日(木)に開催しました。

今回のテーマは“「精神障害者の職場定着率の低さ」を解き明かす”

就職して働き続ける事の難しさは以前から言われていますが、何が定着率の低さにつながっているのか。調査研究から分析してどう見えてきたのかを解き明かしていきました。
約100名の方がご参加くださいました。

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講演は3部構成となり1部はオープナー実績や取組などの事業報告を行いました。
2部は障害者職業総合センター主任研究員高瀬健一氏をお招きし、「障害者の就職状況に関する調査報告から」という題目で講演していただきました。
1年という職場定着に対しての分析で求人種類別の職場定着や一般企業における障害別の定着、離職リスクの要因、支援の有無による効果などグラフ(数値)を見ながら分かりやすくお話をしていただきました。
「精神障害者は他障害と比べて非開示による就職割合が高い」「障害や症状の悪化による離職が多い」「障害者求人でも定着率が低い」など実際現場で感じている事と大きな違いはありませんでした。

今では様々な職種があり多様なニーズに応える求人票が沢山あります。だからこそ開示して就職するための丁寧な説明が必要であり、自分のやりたい事出来る事など整理していく事が大切。そのために、実習や訓練など就職準備が重要であり、支援を得つつ試行的・探索的取組が効果的であるとのことでした。

また、「定着支援の有無による定着率に差が小さい」「昇給の可能性のない方の離職率が低い」など意外な結果もありました。

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支援があれば働ける確率は高くなると思っていましたが、データから導かれたのは「支援あり67.7% 支援無し62.4%」と支援による差があまりない事でした。企業コストを踏まえた支援、無理な定着でなく辞める事も視野にある支援、どう支援していくのか“支援の質の向上”が求められるという事でした。
参加者からは「どの様な支援を行っているかという質が重要であると理解できた」「数値+仮説の説明が理解しやすかった」「B型で出来る訓練(定着に繋がる)があるなぁと考えさせられた」などの感想がありました。また、「質の高い定着支援の定義・要素になり得るものはどんな事があるのか」などの意見もありました。

3部は利用者アンケートから働き続ける為のポイントについてオープナーが行いました。
アンケート結果から働いて1年と3年では働く傾向が変化しているということが見えてきました。気分転換の方法や相談関係を広げていく。働き方に合わせて生活スタイルを変えていく。自分で安心できる居場所を構築していく。病気や障害と付き合いながら働くことを支援者が支えていくという事が長く働くポイントでした。3部では「当事者とどの様な関わりをして行けばよいのかを考える上で大変参考になった」「本人目線(生の声)のアンケート結果を分析していただいて非常に参考になった」との感想がありました。

今回、データで導きだされたことで、実感だけでなくデータだからこそ見えたこと、単に定着を行うということでなく、定着支援の重要性を知る機会となった講演になりました。

(オープナー 吉岡 誠)

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『卒業生インタビュー3』青木さん(シダックスオフィスパートナー株式会社)

法人本部 2018/06/15

卒業生インタビュー 3

今回はピアスを卒業され、現在も継続しているお仕事をされている「青木さん」と会社の定着支援担当の「大野さん」へのインタビューを実施しました。

青木さんはどのようにピアスを利用され、それが今のお仕事にどうつながっているのでしょうか?

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アクセルを踏んでしまう自分に気付きました。

青木さんシダックスオフィスパートナー株式会社

勤務期間:5年6か月

以前はどんな仕事をされていましたか?

青木さん:製造業に従事しマシンオペレーターと生産スケジュールの管理、資材の発注等を業務としていました。会社からの更なる期待に応えようと仕事を家に持ち帰らないと落ち着かず、飲めないお酒を飲んで寝る生活の繰り返しでした。そうした生活を続けるうちにうつ病を発症、仕事のプレッシャーや上司や部下との人間関係で会社に行けなくなり休職、傷病手当が終了する平成21年に退職しました。

ピアスで学んだことはどんなことですか?

青木さん:私は仕事にのめり込みやすく、ついアクセルを踏みすぎて疲れてしまうことがわかりました。再発に繋がらないように、のめり込まない様にとトレーニングでコンコンと言われました。3か月のチャレンジ雇用で実践を学び身に付けました。昔のようではダメだと思いました。

ピアスのトレーニングの厳しさが今とても役に立っています。自分自身のコントロールやどうなったらマズイかがわかったり、新しい働き方を学びました。

障害者雇用を選んだ理由はありますか?

青木さん:就活当初はオープン、クローズはあまり意識していませんでした。しかし50歳を目前にしての就活は想像以上にきびしく、クローズでは殆ど求人がありませんでした。また、オープンで、障害者雇用で働くということが割りきれずにいました。

そのような時チャレンジ雇用で国立市役所に3ヶ月間お世話になりました。その時初めて障害者雇用とはこういうものなのかと実感し、こういう働き方もあることを教えてもらいました。このチャレンジ雇用がきっかけとなり障害者雇用での就職を選びました。

その後今の仕事にはどんな経緯で就職しましたか?

青木さん:シダックスオフィスパートナー(以下SOP)が出来た1年後に入社しました。オープナーからの紹介でした。運と縁を感じました。

現在のお仕事について教えて下さい。

青木さん:事務補助です。入社当時は受け身の仕事に物足りなさを感じることがあり、モチベーションが下がってしまうことがありました。しかしステップアップのためのピアサポートを実践し、トレーナーから正社員に登用されリーダーにキャリアアップしました。職務内容は他のスタッフへの仕事の割り振りや業務の進捗管理、業務全般についての指示や指導等を行っています。また実習生の実習前の面談、指導、振り返り面談を担当しています。

SOPの社風が私には合い、肩に力を入れ過ぎることなく業務に取り組めています。残業もありません。

最近苦労されていることはありますか?

青木さん:リーダーとしての同僚とのやりとりです。渡した仕事がうまくいかないことがあったり、コミュニケーションがスムーズにとれない時、何でわからないのかと思うことがあります。こういった状況は誰にとってもつらく、いいことがありません。そんな時には傾聴を心がけています。元々の自分は聞き続けることは苦手で、ついしゃべり過ぎて答えを誘導してしまう傾向にあります。なのでまずは相手に話をさせることを意識し、しゃべり終わるまでは相槌に留めるよう心がけています。

日々の生活やご家庭とのバランスで気をつけていることはありますか?

青木さん:妻からは「家と両立させてね」と言われています。その言葉が結果として仕事でアクセルを踏もうとする自分へ、良い意味でブレーキになっています。また、再発した際リスタートのリハビリにも家事がバロメータになっています。

仕事を続けていくために努力していることはありますか?

青木さん:「毎日行くこと」です。出勤率は90%以上です。私はどちらかというと自分を追い込んでしまうので、いい意味で甘やかすことも必要と休むとそれが呼び水になってしまい、長期欠勤につながってしまうことが間々ありました。なので、「無理せず休む」から「とりあえず行こう」と考えを変えました。

調子がよくない時は音に敏感になります。上司と相談し耳栓を使用しています。こうしたささいな不調のサインを上司に相談することで、大きく体調を崩すことなく働き続けることができています。

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大切なことは「セルフケア」「セルフコントロール」をご自身で実践することです。

大野さん(シダックスオフィスパートナー株式会社)

青木さんの印象を教えてください。

大野さん:明るく、仕事や人付き合いに対してまじめで、一生懸命な方です。周りの方には父親的存在で、愛情持ってリーダーとしての務めをされています。また、ご自身の障がいと向き合って入社時から徐々に体調を崩すことが少なくなってきており、セルフケアができるようになっています。

会社で行っているサポートはありますか?

大野さんもともと努力家で仕事の能力をご自身で高めていこうとする方なので、業務の進め方はお任せし、こちらは進捗チェックやサポートにしています。

また、体調・メンタルを崩される「前」は行動や考え方に予兆が見られるので、こちらから「セルフケア・セルフコントロールの声かけ」、それでも難しい場合は「ストップをかけるよう」にしています。

特に生活面は支援機関とのつながりが大切なので、必ずご自身から支援機関につながるようにお伝えをしています。

精神障害者の定着について、会社としてのお考えはありますか?

大野さん≪不安感の軽減を図り、やりがいに配慮し、モチベーションの維持・向上を継続すると共に、キャリアアップの実現を目指す≫

当社ではこの考え方に基づいて運営しています。

また、当事者は職業準備性(働くにあたって仕事をするスキルや考え方)が整い、支援機関との連携に前向きでヒューマンスキル(主に対人関係構築スキル)の向上を意識できる人はより定着できるものと考えています。会社としましてもヒューマンスキルの向上を目指したグループワークを取り入れ、皆さんで意見交換しています。そこから社員間の相互理解につながりトラブル等発生しない要因になっています。(1回/月)

これから働きたい精神障害のある人たちへメッセージをお願いします。

大野さん:当たり前ですが、就労の大前提は「出勤率が高く、長く働けること」です。ただし、体調・メンタルは波もあります。大切なことは「セルフケア」「セルフコントロール」をご自身で実践することです。

しっかり「何故働きたいのか?」と毎回目標を見て、セルフケアを大事にすれば、きっと今後の就労に繋がります。また、「仕事が生活を支えている」と考えていただいたほうが、仕事に対する向き合い方がより真剣になれると考えています。

協力: シダックスオフィスパートナー株式会社
インタビュー: 2018年5月

もくじ

多摩就労ネットワーク連絡会議を開催します。

オープナー 2018/04/26

(2018年5月24日 掲載情報を訂正致しました)

 

毎年ハローワーク立川と共催で行っております、『多摩就労ネットワーク連絡会議』を今年度も開催いたします。

「精神障害者の職場定着率の低さ」を解き明かす
一般企業における精神障害49.3%(1年定着率)
離職リスクはどこにあるのか?!

・日時/2018年6月7日(木) 14時~16時
・場所/立川地方合同庁舎(HW立川)3階
・対象者/就労支援機関・ハローワーク・行政・就労相談・支援に携わる方
・定員/100 名(定員になり次第締め切りとなります)
・申込〆切/5月31日(木)まで

詳しくは以下をご覧ください。

H30多摩就労ネットワーク連絡会議チラシ

H29年度 当事者セミナーの冊子が完成しました!

オープナー 2018/03/27

大変遅くなりまして、申し訳ありません。

2/9(金)に立川グランドホテルで行いました、
“第7弾!! 自分の「働く」を創ろう~変わるなら、今~”という当事者セミナーで話していました、
オープナーメンバーの方々に協力いただいたアンケートを集計した冊子が出来上がりました。

ぜひご覧ください。
何かご質問等ありましたら、お気軽にオープナーへご連絡下さい。

~自分の『働く』を創ろう~変わるのは、『今』~

H29年度当事者セミナー冊子 No.1

H29年度当事者セミナー冊子 No.2

H29年度当事者セミナー冊子 No.3

H29年度当事者セミナー冊子 No.4

ボリュームたっぷりの冊子となっております。
No.1~No.4それぞれを印刷していただくと、1冊になります。

【ご報告】シリーズ第7弾!当事者セミナー

オープナー 2018/03/01

平成30年2月9日(金)障害者就業・生活支援センター オープナー主催の「シリーズ第7弾!働く当事者からのメッセージ 自分の『働く』を創ろう~変わるのは、『今』~」を行いました。今年も定員100名のところ、111名と多くの方々が会場に足を運んでくださいました。

KIMG0151今回の当事者セミナーでは、オープナーメンバーによる事前アンケートの協力と分析、メンバーとスタッフによるバンド演奏…新たな取り組みにもチャレンジしました。

 

 

【第1部】

みずほビジネス・チャレンジド株式会社 企画部 職場定着支援チーム サブリーダー 大森 理智氏と立川市社会福祉協議会N氏、オープナースタッフ川田の3者で「それぞれが思う「働く」とは」をテーマに意見交換を行いました。

3人が共通していたポイントとして、働く前に「自分にあった生活リズムをもつ」「働く上での健康管理が大切」「自分をよく知っておく」ということでした。

意見交換はとても多岐にわたり、Nさんから障害者雇用での賃金の低さについてもずばり質問もありました。障害者雇用で働くまでのN氏の葛藤、企業からの準備性と継続の視点、そして支援者からの視点…。働くとは何か?定着するとはどういうことなのか?それぞれの思い、考えの違いを意見交換できた時間になりました。

「相談しながら自分の人生を選択していく。選択していくためにも客観的な意見を柔軟にとりいれていく」ことがメッセージになったと思います。

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【第2部】

いよいよ第2部では、新たな取り組みとして、オープナーメンバーに事前アンケートの協力をお願いし、結果を分析したものをもとに、大舞台デビューの4名の方にご登壇いただきました。

初めは緊張していた4名のメンバーも時間が経つとともに自然とディスカッションを進めていました。登壇者の意見、考えに多くの聴講者の方達がうなずいていることがとても印象的でした。

やっぱり実体験の生の声は届く!!そして、支援者は考えるきっかけをもらえる!!これが当事者セミナーの醍醐味なんだ!と今年も思える時間になりました。

KIMG0178

 

Photo 2018-02-09 15 46 39全体を通して今回の当事者セミナーで伝えたかったメッセージは、働くためには土台となる健康管理・日常生活を送る力が重要なこと、そして働くことで色々な悩みは出てくるけれども、それを相談しながら乗り越えていくことで自分が成長につながるということです。そのために今出来ることは何なのか、今働きたいと思っている方たちにとって考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。
また、障害年金や生活保護など、各種制度を活用しながらでも、「働いているのに給料だけでは生活が大変」という声をどのようにして社会に届けていくのか?

支援者として、障害がある方達が金銭的にも安心して地域で暮らせる社会作りを目指していきたいと思えるセミナーにもなりました。

これからもオープナーから働きたいと思えるパワーとなるメッセージを、障害と付き合いながら働きたい方々に届けて続けていきたいです!

KIMG0192みんなで打ち上げも盛り上がりました!!

 

オープナー 川田 俊也・本田 美咲

 

終わりに…
当事者セミナーで伝え切れていないアンケートもホームページにアップしていきます。いろいろと盛り込んだ内容になっておりますので、ぜひご覧ください!

ホットドッグ、完売しました!!

ピアス 2017/11/09

11/5(日)は国立の市民祭です。今回はイベントとしてピアスの利用者さん、ピアス・オープナースタッフで参加しました。当日は秋晴れに恵まれ、お祭り日和でした。棕櫚亭として参加したのは、棕櫚亭Ⅰとなびぃのポップコーン屋さんと、私たちピアス・オープナーのホットドッグ屋です。

午前中は、お客様はぼちぼちな感じ。ゆっくり販売できましたが、ちょっと売れ行きを心配もしました。お客様の中には、現役の利用者さん、OB、高齢者配食の利用者さん、スタッフ、元スタッフ、その家族などなど知った顔も多く、久しぶりの方とは再会を喜び合い、話は尽きず、とても賑やかです。

午後からは午前の心配をよそに(値下げの効果もあったのか?)どっとお客様が増え、あっという間に用意した400個、完売しました!

ウインナーとパンを焼く人、ザワークラフトをのせる人、販売する人、お客さんに声を掛ける人、それぞれがだんだん職人になっていきました。初めは笑顔が固かったり、声が小さかったりでしたが、だんだん、みんなの気持ちも盛り上がってきたからか、元気に笑顔で販売できたと思います。一番忙しい時間には、素晴らしい連携ができあがっていました。現役で働いている元ピアスの利用者さんもお手伝いしてくださって大活躍でした。

最後の1個を買って下さった女の子に、思わずみんなで拍手とお礼の大合唱。完売をおおいに喜び合いました。

今回、ピアス・オープナーとしては久しぶりの市民祭参加でした。日頃交流のある天成舎さんや神の国寮さんも出店されていて、買いにきてくださったり、買いにいったり。お店には多くの関係者の方が来てくださいました。私の参加しているワークショップで知り合った地域の方ともばったり会ってお互いの近況を話したりと、たくさんの方と交流できた時間でもあったと思います。棕櫚亭は、たくさんの方々に支えられ、つながっていることを実感できる時間でした。

これからもこのつながりを大切に、そしてもっと広げていきたいと思いました。

ご来店いただいたみなさま、お店を支えてくださったみなさま、ありがとうございました!!

(ピアス 増田)

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